『まんがタウン』2019年4月号、先日の続きです。
『レトロゲーとかマジウケる!』。自宅にいりびたる姪っ子、美咲がレゲーで遊ぶという漫画。今回は友人連れてきて、それで対戦ゲームやるっていう展開、これ、読み始めに予想したの超えて面白かったですよ。友達の名前、美咲がRPGで仲間につけてた名前で知ってたりするのとか、そして自分が彼女らの父親世代というのにダメージ受けたりね。いや、しかしこれ、父親寄りどころか父親、同級生なんじゃん! あのラスト、あれがよかったんですよ。友達と一緒に遊ぶのが面白かった。美咲たちの遊んでるのを見てしみじみ思い返していた子供時代。今はもう違ってしまっている、それゆえに込み上げる郷愁。これもまたわかるんだよなあ。みたいに思ってたところに、ラストのあれでしょう。これ、ほんとによかった。ふたりの出会う可能性なんてのも思わせてくれますよね。
『ちこはゲーセン一番星!』。ちこのステップアップ。今回は集金にチャレンジすることになったんだけど、お金がからむだけにいつになくシリアス。チーフの言葉に一気に目が覚めるところとか、実によかったです。ゲーセンだけに小銭ばかりで、重いし腰が痛いっていうの、なるほどなあ、結構重労働なんだ。たくさんある筐体から効率よく回収する方法が確立していたり、もしも金額がメーター値とあわなかった時にもアタリをつけやすくする工夫とか、こういうの、長い時間かけて積み上げられたノウハウなんだろうなあ。そしてメーターとの誤差発生。これね、ちことチーフの危機感の差とかね、なるほどよくわかる。ポケットマネーで見た目あわせりゃいいってもんじゃない。その危機感がちこに伝わって、そしてあの逆転。ええ、仕事の情景描いて伝えて、クライマックスからの解決。実にいい、面白い話でした。
『小春さん、ずれてない?』。彼氏がいなくてもいいと気づいた小春。のびのびシングルライフを楽しんでるのはいいんだけど、いつも一緒になんやかんややってた、というかつきあわせてた冬樹が彼女、千晶と一緒に過ごすというので小春のことかまわなくなったもんだから、そうかあ、さみしくなっちゃったか。これね、小西と小春の距離が近づきそうで近づかない。今回なんかもすっかり見事にすれちがっちゃってね、ちょっと小西がかわいそうなんだけど、いや実際のところ、小春の気持ちのゴールは小西でいけるのか? そんな気持ちもありましてね、だって、小春がかまって欲しいのは冬樹なのだろう? 日々の感動をわかちあいたいのは冬樹なんだろう? 一緒に遊べなくてさみしい相手は冬樹なんだろう? これ、小春が彼氏を作りたい。そのゴールはまさかの冬樹なんだろうか。なんかそんなこと思ってしまうんですね。
『あいたま』。天使と歌姫って、親密にしてるだけであんなに周囲を動揺させるのか。ふたりの仲を深めた共通点っていうのが暮巳あいだっていうのは以前に描かれたとおり。ファンクラブまで作ってという、そのファンクラブ談義が面白かったですよ。ふたり、本当にあいのことが好きなんだなあ。そして、糸子があいに突撃したために、バレてしまったファンクラブの存在。続々入会希望者が集まってくるのも面白いんだけど、その状況、あい的にはよろしくないんだ。あの深いため息! ほんと焦ってるのがよくわかって、この心境も面白い。応援する立場でいたい。でもって、ちょっと特別な友達という優越感が欲しいってね、こういう素直さはいいですよね。そうそう、天使と歌姫、ふたりの対話ね。ほんと、これ、よかったですよ。いいですね。なんか穏やかさがあって。とてもよかったです。
- 『まんがタウン』第20巻第4号(2019年4月号)
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