2011年3月10日木曜日

Birth

 もう一週間がたった、あるいはまだ一週間しかたってないのですね。3月3日、中川かのんさんのバースデー。ええ、なかのんファーストアルバム『Birth』の発売日だったわけですよ。これ、私は全然意識してなかったんだけど、仲良くしてくださってる方がすごく気にいってらっしゃって、その人は当然のように買うっていってたんだけど、じゃあ私は? っていったら、どうしたものかなー、ええ、迷ってたんです。そしたら、発売日ですよ。なんと、『Birth』初回限定版が瞬時に溶けたらしく、見事にkonozama。ネットショップはどこも全滅。こうなったら地上の店舗に賭けるしかない! ええ、足で探すことになったのですよ。

で、同じ探すなら、自分の分も買ってみようか。そう思ったんですね。そしたら、これが正解!

このアルバムは、アニメ『神のみぞ知るセカイ』の登場人物である中川かのん、彼女のファーストアルバム、ええ、まったくの企画盤であるのですが、しかしよくできてるんだ。アイドル路線のアルバム、全10曲(うち2曲はインストゥルメンタル)、頭から聴いてみれば、その構成、きちんと考えられているってわかるのですよ。アルバムに必要なぶんの曲作ってぶちこんどきました、なんて感触一切なし。プロローグ『Date of Birth』で幕が開けば、あとはエピローグ『Birth』まで、まさに中川かのんの世界。これ、本当によくできてる。1曲1曲もそうなら、アルバムとしてもそう。『Date of Birth』の最後、中川かのんの「はじめまして」、その声にふっと意識が引っ張られたと思ったら、もう『LOVE KANON』のイントロがはじまってる。その対比、対照の鮮やかさ。一発で持っていかれますね。アップテンポ、気持ちがはっと目覚めて、かっと高揚する。その勢いは『YES-TODAY』、『ALL 4 YOU』にまで途切れることなく持続して、そして『ウラハラブ』でしっとりとした世界に落ち着く。いや、ほんと素敵。よくできてる。もう大好きです。

『神のみぞ知るセカイ』、最初、全然意識してなかったといってましたけど、ええ、見てなかったんですよ。ところが、なかのん回の威力があまりにすごかったのか、『ハッピークレセント』ですよ。その歌詞、鈍感過ぎなロミオさんってフレーズだけを取り出して、3分間だったっけかなあ、延々ループさせた耐久動画ってのが作られたんですよ。それが紹介されて、なんだろう、試しに見てみるか。ええ、これが『神のみぞ知るセカイ』との出会いでした。もう、全然意味がわからない。なんじゃこりゃ? そんな感想だったんだけど、ちゃんと3分間耐久完走できまして、で、あちこちからおすすめ受けまして、第9話から見ることになった。で、終わったと思ったら、2期制作発表をうけてか、再放送開始。頭から見て、いや、面白いよ。で、私のはじまりであった中川かのん回を見終えて、ああ、あのライブシーン、あれは素晴しかった。クライマックス直前までは、アップテンポ、元気な歌を前面に出していたのに、まさかのスローテンポ。『らぶこーる』ですよ。あれは引き込まれました。ああ、これは一気に中川かのん像を転換させた、そう思いましたね。ええ、すっかりやられたんです。

中川かのんというキャラクターには、アップテンポの曲がやっぱりよく似合ってるのだと思います。『Birth』はアップテンポで入り、アップテンポで終わる。けれど、曲を聴き進めていけば、アップテンポだけではない、しっとりとしてメロウな世界、また違った表情も見せてくれる。色鮮やかなかのん、落ち着いてそして豊かなかのん、多様にして多面的な姿を見せてくれる、非常に魅力的なアルバム、それが『Birth』です。

さて、初回限定版にはいろいろおまけがついてくる。そのひとつがDJ-CDですよ。DJトラックが収録されていて、本編の音楽トラックと組み合わせることで、あたかもラジオ番組聴いてるような気分にさせてくれる。これがまた最高なのさ! もう、素晴しいね。ほんと、これ考えた人、誉めてあげたい! ほんと、いい仕事であります。

引用

  • zopp作詞『ハッピークレセント

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