2010年10月22日金曜日

『まんがタイムスペシャル』2010年12月号

『まんがタイムスペシャル』2010年12月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』。ヒロインふたりが、寝転んでこちらを見上げている。そんな構図、見ているのは空でしょうね。真っ赤なマフラーして、制服にカーディガン、秋、そして冬を予感させる出で立ちですね。そして左下には『野菜畑でつかまえて』。こちら連載になったそうです。きっとなるな、そう思ってました。

まずは短く、『恋愛ラボ』。リコはどういうツンデレなんだろう。むしろ男子っぽい。『スーパーメイドちるみさん』、麗子さまが素敵すぎ!

『笑って!外村さん』、単行本出るんですね。これはいいニュース。たくさん売れてくれればいいなあ。さて、文化祭本番。外村さんは魔女の役です。扉絵に見る外村さん、とっても可愛くいらっしゃる。無理して笑わなければ、普通のお嬢さんなんですね。しかし今回は、全体が文化祭テーマでうまくまとまってるからなのか、いつも以上に読みごたえがあるといいますか、面白かったです。誤解されて怖がられる外村さん。がちで怖い外村さんのお母さん。しかし、姉きって。若いお母さんなんだなあ。そして外村さん、あいもかわらず怖がられてるんだけど、今回は報われたなあ。クラスの劇の役にたち、感謝されてという話。小さくともこうした仕合せ、たくさん彼女の身におとずれればいいなと思う、そんな回でありました。

『シュガービーチ』は九十九里浜さんの話。この漫画がギャグ漫画であるってこと、しっかり思い起こさせてくれますね。強烈なお嬢様、日射しにやられるって話なんですが、日陰で休んでいたら、周辺がどんどんグレードアップしていくとか、ついにはヘリまで飛んでくるとか、定番だけど面白い。部長のコメント、あいつ実はプリンセスかなんかなのか? っていうのがいいアクセントになっていました。真面目に部活をしている部長、部員もいい感じについてきてるってところでしょうか。けれど、その部長の判断、かわいくないからサンドソックス(そんなんあるんですね)は禁止とか、部員全員で守ってあげたいタ・イ・プ!! とか、真面目さをひっくりかえして意外なこといったりするところが面白いです。

『早乙女寮別館ものがたり』、銀座でデート! ほんとなのかどうなのか。このあたりも、あとあとなにか関係してくる、そんな伏線だったりするのかな。さて、本編はといいますと松子と勝、このふたりですね。なんだか大人びてる少年、勝の過去あるいは置かれた状況。この漫画って、結構重い要素を持っているなと再度確認する思いです。けれどそれでも深刻に深刻にするようなところがない、だからいいなと思っていて、今回なんて共感した松子が勝を抱き締めて、こうしたところコメディ色強めに描きながら、結果的に勝に大きな影響与えている。いいですね。一種、復讐のようなしつけをうけた少年だけど、子供っぽく振る舞ってもいいんだよという、そうした気持ちとりもどしたようなところ、とてもよかったです。

『もののけものの』、ゲストです。幽霊と雪女と座敷童の同居ものです。ええと、幽霊が主人公。幽霊なのに幽霊らしくない。おどろおどろしい雰囲気は皆無で、キャラクターの可愛さ面白さを押し出そうとしているみたいです。とりあえず座敷童はボク娘である模様。いや、まさか男の娘ってやつではあるまいな。人の世界の常識を持たない妖怪ふたり、彼女らに元人間が振り回されるって感じで、しかし雪女の御雪さん、肝の話はよかったなあ。で、ちょっと気になったところありまして、四コマ目を越えたその下に説明、つっこみなどが書かれてることがあって、これがちょっとくどく感じられるところもありました。手書きとかでさりげなく、ではなく、ゴシック体で主張しちゃってるように見える、そういうところがくどいのかなと思っています。

  • 『まんがタイムスペシャル』第19巻第12号(2010年12月号)

引用

  • 下村トモヒロ「シュガービーチ」,『まんがタイムスペシャル』第19巻第12号(2010年12月号),64頁。
  • 同前,63頁。

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