『まんがタイムラブリー』2010年8月号、発売されました。で、驚きましたよ。いえね、次号予告ですよ、次号予告。なんと、小池定路、初登場。もういっぺん書こう。小池定路、初登場。『ぐだぐだしている女子高生の放課後 略して ぐだじょ』って、これ全部がタイトル? 『ぐだじょ』だけじゃなくて、『ぐだぐだしている女子高生の放課後 略して ぐだじょ』なんだ。いや、しかしこれはすごいことになってきましたよ。これまで『ラブリー』だけでなく、いろいろ雑誌購読して読んできましたけど、次号の予告でここまで気持ち騒がせたことあったろうか、いやない、ってな感じです。いや、ほんと、次号が楽しみですよ。
『放課後のピアニスト』、ああレミは本当に楽しそうにピアノを弾くな。この演奏の風景、状況、その表現が素敵です。もうとにかく、ピアノが好きで好きでたまらない。ピアノバカというべきでしょうか。しかし、これくらいじゃないと演奏家としては成功しない、そんな風にも思えて、だからレミはきっといつかものになりますよ。しかし今回はいろいろ具体的に曲名出てきて、しかし『運命』、『山の魔王の宮殿にて』、『はげ山の一夜』、基本的にオケからの編曲かあ。けど、みんながひとつのテーマ(今回は怖い曲)でもって持ち寄った曲を弾いていくっていうの、楽しそうでいいなあって思いました。こういうの、あれば参加してみたいななんて思うほどでした。
『だんつま』、面白いなあ。わりといつもどおり、基本形って感じだなあ、そう思いながら読んで、けどその基本のパターン、しっかりと展開されるだけでかなり面白い。しかも、お祭りの準備ということもあって、ひなよさんたちが大きく動く。それがために団地の奥さんたちや、星野さん、そのお隣さん、大人数が自然に動員されて、こうしたところも大変よかったです。で、一番最後の一本ですよ。ものすごくよいテンポでもって、とんとんとんとあのラストに落ちるっていうの、もう面白くて面白くて、これはうまいわ。感心しましたね、うなりましたよ。いやほんと、最高でありました。
『虹色占い師』、わー、久しぶりだ! これは嬉しい。水月さん、お元気でしたか! もう、これは嬉しいなあ。もしこれに反響あったりしたら、復活とかあったりなんかしますか!? そうしたら、第1話から単行本になったりしますか? ああ、もういろいろ期待しちゃいますね。
さて、久々の『虹色占い師』、キャラクターの説明、状況の説明、そうした感じの進行でしたが、充分に面白いと思ってしまうのは、なにか私にバイアスあってのことでしょうか。以前連載されていた頃は、台詞、状況もろもろが、パズルみたいにきっちり嵌め込まれた、みたいな印象があったものですが、今回は結構ゆったり目の展開で、だから今こそ復活の時なのではないか。ええ、面白かったからこそ、そんなこと期待しちゃうんですね。いや、本当に、願わくばまた読みたい。だって、以前終わった時には残念に思い、まとめて読みたい、続きを読みたいと思ったものですから。その気持ちは今もまったくといっていいほどに変わっちゃいませんでした。
『少女カフェ』、プールの話です。どうでもいいけど、眼鏡のお母さん、可愛いなあ。いいたい放題、元気な子供たち、葉月さんになんてこというんだ! けど、あの驚いた顔? すごく魅力的、目が描かれてないけど。でもって、その少年たちも双子ふたりにはすっかり手玉にとられています。その力関係、実によいなと思ったですよ。
でも、今回のメインはそこではない。物思う葉月さん。その理由。切ないな。昔の話、友人マチコのこと。鬼であったというけれど、すごく親しくしていた友人であったことが伝わってくるエピソード。そして満面の笑顔。思い出が美しくあるほどに悲しみは深まるのかも。切なくて、悲しいな。この漫画は、子供たちが元気で明るくて、それがすごく楽しくて、けれどそうした喜びにほのかにまじってくる切なさがある。そうしたものを、フレイバーだテイストだと、演出のための要素みたいにいうのはいやだから、そうはいいたくない。でも、こういういいかたなら、ありかと思う。人は、悲しみやつらさを抱えて、時にそれを思い出しては切なく思うものだから、今現在、我が身のそばに感じる仕合せ、その瞬間瞬間を、ことさらに愛おしむのだと思います。そして、その仕合せこそが、切なさややりきれなさをなぐさめてくれる、立ち止まりそうになる気持ちにそっと手をさしのべ、背を押してくれるのだと思う。ええ、あのお父さんにしても、葉月さんにしても、そうなのだろう。ああ、この漫画は仕合せこそを描いているのだ。そのようなこと思ったのでした。
- 『まんがタイムラブリー』第17巻第8号(2010年8月号)
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