2010年7月30日金曜日

『まんがタイムスペシャル』2010年9月号

『まんがタイムスペシャル』2010年9月号、いつだったかの続きです。

『スーパーメイドちるみさん』、ちるみさんに宛てて届いた一通のラブレター。それがまきおこす大騒ぎ、右往左往が見物でありました。というか、大樹の駄目さをこれでもかと押し出すみたいな話だったのですが、兄ちゃん以下のワケがないだの、もらったことないからわからないだとか、名言てんこもりですよ。しかし、この話は、ちるみさん、皆から愛されてるなあ、そんな趣旨だと思うんですけど、どうしても大樹の駄目さが際立って、あのラスト。ああ、大樹は愛されてるなあ、そんな感想に胸がいっぱいになるのでありました。

『シュガービーチ』、あの手この手で部員に練習をさせる部長の頑張り。食べ物でつり、言葉で操り、そして最後のメニュー。これはおそろしい。見た目にも必死。実際、その日練習に打ち込んだモチベーションそのものであるわけです。それを自らつぶしてしまうわけにはいけない! まさに飴と鞭、やり手の部長の創意工夫と、それにつられてちゃんと練習する部員、その描きようは実に面白く、よかったです。

『トンネルの華子さん』、おおう、華子さんとのお別れ。夏の終わり、華子さんに会えなくなった切なさが、しみじみと感じられて、ああ、つまりは、これからこうした一夏の出会いと別れが描かれていくということなのですね。でも、会えなくなっても、華子さんはいるんだよということ、それを信じている人がいる。それもたくさんいる。それだけでもあれなのに、最後の最後の岩魚のエピソード、ああ、これはたまりませんね。永遠に終わることのないような関係、そうしたものをついつい求めてしまいがちですが、別れがあること、それが今の出会い、交流の大切であるということを、ことさらに感じさせてくれている、などと思ったのですね。

特別エッセイ「ひと夏のタ・イ・ケ・ン!?」。師走冬子さんは、ものすごいな……。群馬が雷がすごいとは、こないだニュースでもいっていて、実際有名らしいですね。とはいっても、すぐそばに落ちるという経験は、誰もが頻繁にしているものとは思われず、いや、ほんと、この方の経験はいつもいつもものすごいなと感心させられます。感心したといったら、たかの宗美さんの醤油の話。夏の汗をかく時期は、塩をしっかり補給せよといいますけど、そうかここまでてきめんなのか。私は薄味が好きで、野菜などは塩もドレッシングもなしに、そのままとかしょっちゅうなんですが、夏の間は意識して塩やミネラルの補充につとめたいと反省しました。

『きらくにあそ部』、ゲストです。女学生の日常ものっていったらいいのかな。天然らしい女の子さっちゃんと、はたから見てても迷惑な暴走娘ミチル。ミチルに振り回されるさっちゃんを愛でるといいのか、あるいは思いっきりやりたいことを、いや、やりたいことだけをやる、全力でやるミチルの、その勢いを楽しむといいのか。私は勢い派ですね。怒られてもいい。自分のこれだと思ったことに突き進める、そんな彼女にちょっと憧れますね。身近にいたら、えらいこと迷惑だと思うんですけどね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第19巻第9号(2010年9月号)

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