2010年7月17日土曜日

『まんがタイムファミリー』2010年9月号

『まんがタイムファミリー』2010年9月号、発売です。表紙はビール? 夏の飲み物? ビールビールときて、牛乳、オレンジジュース、ソーダフロート。いいねえ。とはいうけれど、私、お酒は飲まなくなったからなあ。といったわけで、『まんがタイムファミリー』2010年9月号、感想であります。

『教師諸君!!』、学校の先生は大変だなあ。お祭りとなれば見回り。花火大会に出向いて、生徒たちを見守る。正直私は、これは教師の仕事じゃないって思ってるんですが、でも現実的にこうしたことが行われてるってことなんですよね。やっぱり先生は大変だなあ。

それでもって、不断着の西名先生。素敵すぎ! 冒頭の夏は夜はちょっと髪の色が白いために老いて見えますが、婦人部スタイル、ああ、こういうの大いに好みです。こうした魅力がわからないなんて、深沢先生はまだまだですね。そして花火をめぐる話のいろいろ。西名先生の曾祖母のお話。ああ、こうした言葉がしみますね。そして、城先生のお話、ああああ、しみますね……。昔、といったら怒られそうだな、かつての可愛くだけいられた頃のこと。ああ、時は過ぎてしまった。もう戻れないふたり。こうした描写のもろもろに、この人たちの個性、リアリティが引き起こされて、実に楽しいです。

『美大道!』、そうだった、そうだった、ヒロイン、浪人してるんだった。学生時分の友人と会う話。友人クミちゃんは大学に進学していて、すっかり変わってしまってた。ああ、その変わりかた、とても残念でした。って書くと、ああ眼鏡だろ、っていわれそうですけど、いや、ええ、そうなんですけど、でもそうじゃなくって、あの自分の過去をもって黒歴史とみなしたところ。漫画が好きだった自分を否定してるってところ、残念だなあ。そう思ってしまって、そしてきっと彩もそう思ったんじゃないかなあ。いや、どうなんだろう。この子に関しては自信もっていいきれない。追いていかれたような、自分だけが立ち止まってるような、そんな気持ちになってるってことはわかる。でもって、そんな彩を励まそうとクミの思わず白状してしまった事実。ああ、なんかいいですね。充分によく潜伏した上で、いつか花開いてくださると嬉しいな。

『的中!青春100%』、この漫画、毛利がいい感じに弓道バカで、面白いです。美人と評判の南先輩も、部活動ともなれば馬鹿まるだしになって、いやこの人からはあんまり弓道バカといった感じはしない。それでもって的の話。ああ、あれって紙を張るんだ。矢道でお昼も面白く、そして南先輩の期待を裏切らないところ、それも素晴しい。この漫画のいいところは、美人で評判の南先輩の自意識過剰とわりと汚ない本質、これもありますね。毛利の調子のよさ、成績に対し先輩皆が発奮するというのもね、いいじゃん、いいじゃん、面白いですよ。でもって、最後まで南先輩が酷い。その酷さが最高です。

『めがねのキミと博物館』、おお、『つれづれいーの』の井ノ上ふきだ。嬉しいな。この方の作風、結構好きなんですよ。といったわけで、今回もなかなかに気にいってまして、これまでのとは違い、現実寄りのお話であります。博物館、学芸員の香坂理歩子さんの、のんびりとして、好きなことには一心不乱、けれどおおいにどんくさいっていうのですね。典型的、そんな気もしますが、それでものんびりとした中に暖かみや対象に注がれる愛、そうした雰囲気感じさせてくれるところあって、やっぱり好きだなって思うのですね。あの、おにぎりのエピソードとか大好きです。

そして、「笑旅行のススメ」。おお、これはよいですね。イタリア旅行の話は、私の数少ない旅行の思い出、そいつを鮮明にしてくれて、確かに向こうの料理、多いんですよね。向こうの人は普通に食べてるのに、日本人は一皿をふたりとか三人で分けてちょうどいいくらい。ほんと、日本人は胃が小さい。でも、それで厨房に連行されるとか、これは面白いですね。こういうコミュニケーション、旅行の醍醐味だと思います。それでもって、イースター島。おお、これいいなあ。レンタホースとか、すごく味わい深い。共感する旅行の話あり、ただただ憧れるばかりの話もあり、こういう多様なところ、とてもよい特集でありました。

  • 『まんがタイムファミリー』第28巻第9号(2010年9月号)

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