2008年8月21日木曜日

プラチナ萬年筆 Preppy

 今朝はどうもぼうっとしすぎて、これまで忘れたことのないペンを忘れてしまいました。ペン、万年筆ですが、職場でのメモや手帳の記入用に使っている、それを忘れてしまうと仕事にならないじゃないか。いや、そんなことないんですが。メモ書き程度ならエアプレスがありますし、それに探せばいくらでも文具は出てくるし、仕事をするということに関しては問題ない。でも、どうせなら気に入った道具を使いたいなあ。そう思ったので、通勤途中のコンビニで、万年筆を一本買いました。知る人ぞ知る廉価万年筆、プラチナのPreppyです。ステンレスペン先にイリジウムがついて、インクの交換ももちろんできて、これがなんと210円(税込)。正直、破格の価格であると思います。

けれど、この価格で使用感は抜群、すごいコストパフォーマンス、なんだそうです。今まで、あちこち、Blogやら掲示板やらニュースサイトやらで取り上げられていて、見れば総じて評判がいい。へー、そうなのかあ。と思っていたのですが、私は廉価万年筆ならPILOTのボーテックス持ってるし、ちょっと手を出す機会がないなあ。安いペンだから、気楽に買って試してみればいいのでしょうが、買って使わなくなるとペンに申し訳ない。そう思って今まで眺めながらも買い控えてきたのです。しかし、まさかペンを忘れてしまうとは。けれどこれが機会であると、ついに試してみることにしたのです。

Preppyがコンビニで売られていることは先刻調査済みです。駅前にあるアズナス、おそらく全店で扱っていて、ただしインクカラーは黒のみです。けれどこれは私にはよかったのかも知れません。なにしろ私は、放っておくと青ばっかり買ってしまうというような人間ですから、もし選べたら、ブルーブラック買ってたでしょうね。ですが、普段持っているペン、Pelikano Juniorがロイヤルブルー、Espritがウォッシャブルブルー、ボーテックスがブルーブラック。なんでこんなに持ち歩いてるんだといわれたら困るけど、これは病気みたいなものだから仕方がない。いや、それよりも色ですよ。これだけ青が揃っているところに、また青を増やしても困ります。だから、使い分けという点においても、黒インクしか選べなかったというのは逆にありがたいくらいで、かくして持ち運びペンが四本になったのでありました。

書いてみた感想です。これは、悪くないですね。若干軸が軽いのが気になりますが、けれど慣れれば問題のない程度です。ペン先は03、細字とありますが、思っていたほど細くはありません。私にとってはなじんだ太さといいますか、細字 (F) といわれて想像する、それくらいの太さ。悪い感触ではありませんでした。手持ちのペンと比べると、未調整ボーテックスのFより太く、調整済みボーテックスよりは若干太いか同じくらい。Parker 75のFと変わらないくらい、です。

まだ使いはじめなのでこれからどうなるかはわかりませんが、インクの出は充分すぎるくらいです。書いていてかすれるということもなく、またインクが出ないなと感じることも皆無。問題を感じないインク出です。首軸に透けて見えるフィンには、若干インクがにじんでいる程度なので、今後はもっと流れるようになるかも知れませんね。そうなると、今以上に潤沢なフローが期待され、ということは若干線が太るかなという予想もされて、ですが問題なし。私はそれくらいの方が好みです。

210円でこれだけのペンがあるというのは、本当にすごいことだと思います。安いすなわち悪いではなく、安くてもそれなり、いや、それなり以上の使用感を得られるというのは、逆に贅沢さを感じさせてくれます。もちろんこれは廉価な品ですから、数千円から一万円を超えるようなものと比べるのはおかしいのですが、しかしこの軸の軽い質感はなにより身近さを感じさせてくれて、背伸びするでなく、万年筆を気楽に使いたいというニーズを満足させるものであると感じます。それこそ全色そろえて、カラフルなノートを作る、ちょっとした手紙を書く、カジュアルに使って楽しいペンであると思います。

というか、今私は、全色欲しいと思っているのです。そう思わせる魅力のある、実にチャーミングなペンであると思います。

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