2008年1月19日土曜日

ウォーキング with ダイナソー — 驚異の恐竜王国

 年末年始にNHKでやっていた『プレヒストリック・パーク』がきっかけになって、再び恐竜ブーム到来ですよ。といっても、私の周囲だけなんですが、というか盛り上がってるの私一人? 具体的にいいますと、『プレヒストリック・パーク』に繋がりを持つ映像作品を買いはじめているんですね。まずは古いものから到着。『ウォーキング with ダイナソー — 驚異の恐竜王国』。恐竜の生息した時代をざっくりと俯瞰しようという、三十分×六本のシリーズものであります。

扱われる時代は三畳紀から白亜紀まで、つまり中生代、極めてオーソドックスですね。ですが、紹介される生物は恐竜にとどまらず、海の爬虫類である魚竜や首長竜、空の爬虫類である翼竜までに及びます。翼竜は比較的ポピュラーで、紹介されることも多いのですが、海の爬虫類は珍しい。しかし知らない奴らばかりですよ。海の爬虫類というと、私の子供の頃はですよ、イクチオサウルス、モササウルス、後は首長竜、いやまだいたわ、アーケロン、巨大な亀。けれど、このシリーズに出てくるものはその覚え知った名前ではなく、ついぞ聞き覚えのない魚竜、そして首長竜が二種類。わくわくさせますね。古代の海における海の爬虫類の生態が紹介されるのですが、あたかもそれは今生息するものを撮影してきましたといわんばかりのリアリティを持って迫って、すごいですよ、すごかったです。

リアリティに関していえば陸上のもの、空のもの、どちらも同じで、まあ陸上のものに関してはクリアな画質、なんといっても水をはさみませんから、おのずと厳しく見てしまいがち、ちょっと作り物臭いかなと思うこともあったことは事実です。けれど、そんなこと考えてたのはそれこそ最初のうちだけで、だんだんと引き込まれて、仕舞いにはそんなことちっとも思わぬようになりました。ごく初期の恐竜コエロフィシスが、大型爬虫類や哺乳類型爬虫類らとともに、厳しい自然環境を生き抜こうとする序盤から、ジュラ紀を経て、そして白亜紀後期、恐竜絶滅の引き金になったと考えられる巨大隕石の衝突まで、地を海を空を埋め尽くさんとするかの勢いで、その種を増やし繁栄を謳歌した巨大爬虫類。ああ本当はどうだったんだろう、具体的なイメージを持って現れる彼らの姿におのずと想像は膨らんで、ああすごく楽しいや。恐竜はやっぱロマンです。これを子供の専有物みたいにしておくというのは、得策じゃないね。

さて恐竜っていうのは、新たな発見が過去の常識を打ち消し、どんどんその想像される姿を変えていくのですが、『驚異の恐竜王国』の作られた頃は、あまり羽毛恐竜のイメージは前面に出されてはいなかったようですね。『プレヒストリック・パーク』では羽毛恐竜も重要なターゲットでした。けど『驚異の恐竜王国』では社会性を持った生物としての恐竜に重点が置かれているように感じました。夏には緑が茂ったという過去の南極(今のオーストラリアやニュージーランド)に生息していたレエリナサウラ、子育てをする恐竜として知られるマイアサウラとともに、過去の恐竜観を一新させた種なのですが、群を成し、越冬する。大きな脳を持ち、後に恐竜人類に進化する可能性を秘めていた(『恐竜惑星』ですね、DVD欲しかった)などなど、当時のホットなトピックが反映されているから、遡って見てると、その昔を思い出して本当に懐かしい。ああ、こんなことなら無理してでも『恐竜惑星』、BOXで買っとくべきだった。いや、ほんとにそう思います。BOXとはいわんから、DVD再版しておくれよう。

あ、そうそう。『驚異の恐竜王国』にはナイジェル出てきません。ちょっとショックでした。いや、見始めると問題ないんですけどね。恐竜よりもナイジェルが好きなんだという人は、お気をつけください。

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