アマゾンに注文していた『スヌーピーとチャーリー』が到着しました。原題がA Boy Named Charlie Brown。私はかつてNHKで放送されたときのタイトルである『チャーリー・ブラウンという男の子』というタイトルが気に入っているので、頑なにこの邦題を使い続けています。というのはですね、日本では『ピーナッツ』はどうにもスヌーピーというキャラクターが人気を博して、その他のキャラクターに関しては知られていないという実情があるせいか、『ピーナッツ』ものが翻訳される際には、どうしてもスヌーピーといれねばならないみたいなのです。ですが、『ピーナッツ』映画第一作においては明らかにスヌーピーはメインではありません。メインはあくまでも我らが主役チャーリー・ブラウンであり、そしてもっとも重要な脇役はライナス・ヴァンペルトであるというのは、この映画をご覧になった方ならご理解いただけるかと思います。でも、商業的に考えると『チャーリーとライナス』にはできないんでしょうね。
さて、まずは嬉しい話。『スヌーピーとチャーリー』の吹き替え配役は以下のとおりでした。
- チャーリー・ブラウン
- ピーター・ロビンス
- 坂本千夏
- ルーシー
- パメリン・フェルディン
- 渕崎ゆり子
- ライナス
- グレン・ギルガー
- 横沢啓子
- シュローダー
- アンディ・フォーシック
- 一龍斎貞友
- スヌーピー
- ビル・メレンデス
- 松本梨香
やっぱりライナスは横沢啓子だったんですね。というわけで、私の馴染んでいた吹き替えと同じということで、違和感なく見ることができて大変よかった。やっぱり吹き替えにおいて声優というのは非常に大きな要素であると、今さらながら確認した思いでしたよ。
さて、『チャーリー・ブラウンという男の子』というタイトルで正しいのか改めて調べてみたところ、LOCAL CACTUS CLUBというサイトを発見しました。ここではさまざまな『ピーナッツ』関連情報が扱われているのですが、なかでもありがたいのは劇場版アニメの情報、そして劇場版吹き替えに関する情報。ああ、こんなにもバリエーションがあるんだ。そして注目はシュローダー。LOCAL CACTUS CLUB掲載の情報では鈴木みえとあるのが、DVDでは一龍斎貞友とあります。ええーっ、異同があるの? ということは再録音??? と思ったらそうではなくて、鈴木みえの現在の芸名が一龍斎貞友なんだそうですって。はあ、驚いた。
見て、やっぱり非常に素晴らしいと思いました。なにをやっても駄目なチャーリー・ブラウンが、スペリング・コンテストにおいて意外な才能を発揮して — 、というストーリーを軸に、スヌーピーのレッドバロン、シュローダーの弾くベートーヴェン、そして再びスヌーピーのスケーティングという、アニメーションのよさを再確認させるような副エピソードがあって、でもやっぱり一番いいのは以前にも紹介しました、ライナスの最後の台詞。じんと泣けてきます。そしてルーシーの言葉。すごく胸に染みる温かい言葉であると、どんなであってチャーリー・ブラウンは皆から愛されているのだ、ということがわかる名シーンで、やっぱり泣けてくるのでした。
さてここでちょっと疑問が。この映画の一番最後の台詞なんですが、ここだけ英語になっています。以前見た版ではちゃんと日本語に吹き替えられてたんだと思うんですが、いやそんなに難しい英語ではないからわからないなんてことはないんですが、それまで吹き替えでやってきて、そして最後の最後の胸に迫る台詞、まさしく決めぜりふをなんであえて英語にしたんだろう。すごく疑問に思います。
私は、あの台詞は、私の一番馴染んだ言葉で聞きたかった。一番胸にしっくりと入る言葉で聞きたかったと思います。
ところでですが、誰しもこれだという吹き替えがあるんだと思うのです。もし、もしこういうのが可能ならの話ですが、各種吹き替えを収録したDVDなんてのが出たら、それが一枚五千円一万円となっても買う人はいるかと思います(ここに)。だから、願わくばそうした盤を出して欲しい。そうすれば、多くのファンが喜ぶはずで、今まで知らなかった翻訳なんかにも触れることができるわけですから、また違った楽しみも得られると思います。
こんなことはどだい無理かも知れませんが、でももし可能であれば出て欲しい。そんな風に思います。
DVD
VHS
- Schulz, Charles M. A Boy Named Charlie Brown. Metro Books, 2001.
- Schulz, Charles M. A Boy Named Charlie Brown. Henry Holth and Co, 1970.
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