『まんがタイムオリジナル』2015年9月号、一昨日の続きです。
『おかん』は突然の夕立ならぬ、ゲリラ豪雨でありますよ。家族三人が足止めを食らうんですが、濡れて帰ろうというジュンを、なんと母ちゃんが制止する。ああ、ドライアイス持ってるからなのか。大人気とかじゃなくて、面白いこと優先。ええ、いつもどおりでした。しかし、ゲリラ豪雨、困りますよね。昨日も今日も、えらい強い雷雨に見舞われてるんですけど、これ、外に出てても困るし、かといって家にいても安心できないし。とはいっても、この一家の様子見てると、なぜか不思議にのどかと思えて、というか、サツキひとりが大変なのか。ジュンと母ちゃんの耐性が強すぎるんだな。ええ、そんなタフなキャラクターになれるときっとなにか人生は違うんだ。そう思わされる一本。ラストの、これまでのもろもろが台無しになるという展開もね、見事だったと思います。
『たよスポ!』、ずいぶん前のオリンピックでこんなことあったなあ。アジア大会、柔道男子の試合にて疑惑の判定があった。誤審だと、やいのやいの報告するたよりの頼りにならないことったら。取材にきているスポーツ記者。なのに、客観的な報告まるでできなくて、それを宮本がサポートする。しかし、これ、選手サイドは受け入れてしまっていて、それだけにたよりひとりが空回り。そう思わせてからの展開、ああ、このいいたいことはいいたいという姿勢、悪くなかったです。結局は、大人になりきれない部分、それを受け入れては貰えなかったんですけど、まさかの疑惑の瞬間をとらえた写真が出てきたことで、今度はデスクが大人になりきれない部分を発揮させました。いや、これはこれで大人のやりかたなんかな? 見出しにて煽るだけ煽って、本文は冷静。そうしたやりよう、逆に効果的で、また選手にも喜んでもらえたようで、たより、いい仕事だったのかも知れませんね。
『北斎のむすめ。』、面白いですよ。今回は幽霊画。昼間だと乗り気じゃない、怖がりの姉さんには見せられないからナイショ、そんなこといったら春画と勘違いされました。お辰さん、いいなあ。それと落とし紙、あれは面白かった。と、さて、本編というか後編というか、まずい天ぷら屋のくだり、めちゃくちゃ面白かったですよ。やれ目が覚めるだの、やれ七味かけ放題だの、やれ行燈の油が切れただの、みんななんだかんだと勝手で、でもこのノリ、この感触が面白い。しかし、この屋台に先日のお侍がやってきて、いいのん? まずいっていうよ? 全然そのへんフォローされないのがいかしました。ここからの展開ですよ、店主の着物が左前。ああ、気付いてなかった。ほんとだ、最初からだ。ということは、もしや? と思ったら、まさかのもしやで、けど全然動じない奴らね、ほんと、めちゃくちゃおかしかった。あの店主、版元の爺さんだったんですね。しかし、なんで天ぷら屋台から出版になったのだろうっていうのね。それとお辰の誤解、最後まで解けてなくて最高でした。
『どす恋!りきしー女』、なんか面白い展開になってましたよ。神棚に置かれていた木彫りの力士像。そいつを先生が壊してしまいまして、そうしたら像に宿った魂が先生に取り憑いてしまった。先生、見事な相撲をとってみせて、部員三人がかりでも歯が立たない。こいつはもう駄目か。このまま外に出られてしまうのか。といった時に加奈子が見せた頑張り。その頑張りに部員たちも応えて、見事に力士人形の魂を撃退したわけですが、これ、今後も稽古つけにきてもらったらいいんじゃないかな? 力士人形は今回で退場なのかも知れませんが、この設定は悪くない。部をよりよく指導してくれる、そんな味方になってくれたら面白そうなんて思ったんですね。
- 『まんがタイムオリジナル』第34巻第9号(2015年9月号)
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