2015年7月28日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2015年9月号

『まんがタイムきららキャラット』2015年9月号、発売されました。表紙は『Aチャンネル』、トオルとユー子が水着でスイカを食べている。スイカ割りってわけでなく、もう普通に食べてるだけ、というにはなんだかとてもあれな感じなんですが、ふたりの肌の感じ、そして肉付きの違いが、なんだろう、これでもかと迫ってくる、そんな威力を感じます。トオルの口元についた種を、指で取りのぞいてくれているユー子の表情、なんか魅力的で、トオルはというと、怒ってるみたいになってるけど、これ照れてるんですよね。ええ、怖ろしい表紙に仕上がっています。

『夢の中のカノジョ』、ゲストです。夢野えり乃、この子の生きがい、なにかというと、寝ることなのだそうです。学校での生活、授業に部活に友達に、そうしたことには興味がない。本当にないのかな? なんか酸っぱいブドウっぽい感じもしますよね。ともあれ、寝ることが生きがい。なら、夢の中で友達を作っちゃおう。現実で友達を作らなくてもいいし、なによりお金も体力も使わない! って、駄目だ! すごく駄目な子だ! そんなえり乃が見た夢は、半裸の女の子で出てくる夢で、露出の多い方がリコル、少ない方がシュロ、夢見隊なる、人を夢でもってもてなす、そんな存在なんだそうですよ。シュロは夢見隊の新人で、まだどうも慣れてない模様。加えてネガティブで、見せる夢は元気がなくなる、悲しくなると不評なのだそう。そんな彼女らがえり乃と出会って、このえり乃にいい夢を見せる? 今回はうまくいってないみたいですけど、とりあえずえり乃の希望、夢の中の友達、その目的は達成、いや、達成はしてないか。足掛かりくらいはできた感じがしますよね。

『やわらかモラトリアム』、新連載です。漫画家を夢見て大阪から単身上京してきた女の子。きなこの物語ですよ。ちょっと頑張って自己紹介するも奮わず、むしろすべった? そんなきなこにできた友達は、ちーちゃん、きなこのいとこ。ちーちゃんの友達、というか同じ寮に暮らしてる、まいやんとめがちゃん。めがちゃん、可愛いな。寮は、ニュー古屋寮という、新しいんか古いんかわからん名前で、実際のところは古そうな感じですよね。シャイで健気なめがちゃんに、結構辛辣? いや、シビアといった方がらしいかな、そんなところが意外なまいやん。絵の心得があるからと、きなこの絵をびしびし批評して、いや、でも、涙流しながらでも、その批評を受け入れようとするきなこ、あっぱれじゃないですか。夜中にね、まいやん先生の指導を夢に見て泣いてるきなこ。その様子見て、すまないと添い寝するまいやん。なんだか、のんびりな感じ、悪くないかもですよ。

『おかしな家にさとーちゃん』、『トルネードよんじ』のえきあ、新作ゲストで登場です。女の子三人で秘密基地? そう思ったら、基地予定地には謎の女の子がいて、いや、けど、この子のいること、織り込み済みだったのか。メンバーは、基地の場所を選定したひめお。パッツン前髪のキュートな、ちょっと不思議な女の子。クッキーでちびっこを懐柔するのは、しほみ。ちびっこ、親からアメくれる人は警戒するよういわれてるけど、その注意、アメ以外なら大丈夫と受け取っちゃってるんだ。やばい! 元気そうな女の子、小さなことは気にしなさそうな原ちゃんに、ちびっこ、さとうを加えて、なんだか不思議なままごと? いや、占いなんぞで楽しくわいわいやってるんですね。さとうが、なんとも不思議な雰囲気で、みんなと仲良くなったのが嬉しいみたいで、仲間! 毎日あそぼう! と、そんな具合でこれからも皆、基地に集まりそうな感じでありますよ。

『塾後のあそびば』、ゲストです。これ、扉絵、すごい面白いな。なんで、みんなこんなに溌剌としとるんだ。塾通いの女の子たち。そのうちのひとりが、学校と塾だけで高校生活が終わるのではないかと悲嘆に暮れていて、そんな彼女を救ったのは、夜の遊技場への誘いだったのです。まあ、塾のとなりにある児童公園なんですけどね。悲嘆に暮れてた子、いち子は、見た目に超真面目そうで、でもスレてない分、こうしたことも楽しく思っちゃう、みたいな感じなんです。公園で遊んだこともあまりない。そんないち子に、皆もほだされちゃって、思い切り遊ぼう! てなことになるんです。ブランコ、体重制限45kgまでなんですね。見てるだけを決め込んでる千代子、言外にその意味するところを感じさせて、というか、いち子もヒナも悪い顔で見てますよ? キャラクターが、シンプルで、けれど可愛げたっぷり、面白みもって描かれてるものだから、読んでいてなにか不思議と楽しさ込み上げてくる、そんな雰囲気がよかったです。最初は怖かったブランコがものたりなくなってきたいち子とかね、いい顔してるわあ。マイペースに星を見ている美空もいい感じ。そんな皆で高鬼をやる。土足でベンチにあがることを躊躇するいち子。こうしたふるまいに、個性、人となりを感じさせていいですよね。そしていち子、お母さんに黙って夜遊び、ドキドキしてたんですが、ドキドキに堪え兼ねて自ら白状してしまいました。意外と感情豊かな女の子。ええ、キュートでとてもよかったと思いますよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第11巻第9号(2015年9月号)

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