2014年7月6日日曜日

世界一周ホモのたび

 Twitterで知ったのでした。とある国では、これこれこういうお誘いの方法が……、みたいな話題の典拠として紹介されていたのが『世界一周ホモのたびDX』。世界各地のハッテン場を巡ってその様子をレポートしようという漫画。こいつは読まずにはおられないぜ! と、すぐさま電子で購入、読み始めてみたら、あらら、『DX』は続編なのか。後追いで正編を購入ですよ。やっぱりちゃんと正続の順に読みたいじゃないですか。そうしたらですね、のっけから怒涛の展開。インド洋沖地震の津波を経験されてるんだーっ! ホモとかゲイとか関係なしのドキュメンタリー展開に度肝を抜かれるところからのスタートでした。

さて、『世界一周ホモのたび』、正と続で感触がずいぶん違います。正はですね、もちろん『ホモのたび』と謳っているわけですから、ハッテンスポットのレポートも重要な要素となっています。しかし、それ以上といってもいいかも知れません、安価に旅行したい人向けのガイドとしても充実しているんですね。安宿の傾向について語られている。どういう形態で営業していて、一泊いくらくらいなのか。またその国の物価はどれくらいで、安くておいしい料理はどんなものがあるのか。もちろんそれが主ではないんですが、写真付きのコラムなどもありまして、ノンケであっても楽しく読める趣向となっております。

対し続はといいますと、そうした旅の情報ページなどは減って、勢いゲイのハッテンレポートの比重が上がっています。国ごとのゲイシーンの違い。オープンであるとか、行為自体が違法とされているので隠れ気味であるとか。また、多民族国家における民族間交流の度合い、外国人観光客の動向などなどもレポートされています。特に、これは後半になるほどに重要なテーマになっていくのですが、ゲイがどれくらい社会的に認められているかの違いで著者のモテ度も違ってくるといった分析、実感? が紹介されているのが面白かったです。

私はノンケなので、美人のゲイ、ブスのゲイというのが、どういった感じなのかよくわからないのですが、著者は自分のことをブスと卑下していて、モテないモテない、とにかくモテない、そういう話がたくさん出てきます。これははたして、本当にモテないのか、あるいは本当は世界各地でモテモテで、入れ食い入れ食い、よりどりみどり、けれどこれを素直に書いてしまうと、なによ、これって自分がどれくらいモテるか自慢してる本なわけ!? みたいに反感を持たれてしまうおそれがあるから、あえてモテないことにしている、のかどうかはわかりません。実際にお読みになった上で、各自ご判断くださいといったところであります。

ああ、そうそう。これ書いとかないと。この本は、ハッテン場の紹介などはありません。基本的には店の名前は伏せられていて、また国内のスポットともなると、具体的な地域さえ伏せられていることさえあります。これは、ハッテンスポットがいわば面白観察スポットみたいに勘違いされて荒らされたりすることを避けるためなんじゃないかな。そう思っています。なので、ハッテンサウナやハッテン映画館ガイドとして期待されると、思いっきり肩透かしを食うと思いますよ。

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