『まんがタイムきららミラク』2014年9月号、発売されました。表紙は『幸腹グラフィティ』。テーブルについて、いただきますしているリョウを中心に、右から左から伸びてきた手が卵焼きに、アスパラのベーコン巻きを華麗にかっさらっていくのですが、その手はいったい誰なのか。多分向かって右がきりん、左が椎名なんじゃないかと思うんですが、しかしこの食卓の雰囲気、あえて描かれなかったところから感じとれる団欒のあたたかさがすごいな、そう思ったんですね。あ、あのすさまじい速度で取り上げられている卵焼き。やっぱりこっちがきりんなのかい?
『幸腹グラフィティ』、実にいいですよ。文化祭で豚汁のお店をやります。それが本当に好評で、リョウがですね、人間離れしているらしい。って、光っとるぞ。どんな包丁さばきなんだ。今回はリョウ、きりん、そして椎名のお母さんがやってくる。ええ、ほんと大騒ぎですよ。前日にその一報を受けたリョウの取り乱しよう。そして静かながらも、母の到来を心待ちにしている椎名。けど、椎名のお母さんだけこれなかったんですね。母の代理できた露子さんを前に、気にしてない、きっとこうなるだろうと思ってた、そういう素振りを見せる椎名が健気で、ほんと、それだけに最後のお母さんとの対話、あれはしみじみと感じ入りました。しかし今回はリョウときりんの母、いとこ同士だから緑ちゃん、凛ちゃんと呼びあってるんですが、そうした様子が娘からしたら不思議というか慣れないというか。あの、どういう振舞いしたものか迷うきりんがよかったです。
『ハルソラ行進曲』も文化祭ですよ。面白いなあ。若乃がやたら実行委員をやりたがって、先生の話を全然聞かない。あのフライング挙手。もうほんとにこの子のらしさを感じさせて、見事でした。そしてサヤと朱莉も委員になるんですが、サヤ、無理矢理だな! ほんと、ナチュラルに手を握ったりして、サヤはほんと最高です。今回、やなぎはかかわってこないのかな? そう思ったら、ああ、吹奏楽部だ。そりゃ大変だ。文化祭とか、学内でのメインイベントっていってもいい機会だものなあ。それでドリルをやる。体育館全面使うって、客席の間を練り歩くのかな? しかし、その準備、面白かった。スコアに書き込まれた指示、その意味するところを若乃にスパルタレクチャー。そしてなにをやるにもガンガンエスカレートしていく若乃というのも面白くて、いやほんと、楽しそうな準備風景でした。サヤと朱莉もちょっと接近? うん、サヤさん、よかったですね! 次回、文化祭本番でしょうか。楽しみですよ。
『かりゆし燦々!』、ゲストです。なるほど、沖縄ものなんですね。飛行機に乗って沖縄に降り立った女子高生、海藤ユリカが向かうのは、バスで5時間かかる田舎の学校なんですね。クラスはひとつだけ。そんなクラスに集うは、粟國璃子、伊志嶺葵、上江洌杏里であります。これは、どうも三線がひとつの鍵になるみたいですね。璃子は、もう三線はやめたというのだけれど、どことなく気持ちは残っているみたいなんですね。そして、東京からの転入生、ユリカが三線を弾くという。これは、ユリカをきっかけに三線への思いを取り戻したりする話? と、その前に、この4人は同じ寮で暮らすことになるみたいですね。ユリカ、璃子と同室とのこと!
『5月の計画』、ゲストです。扉を見るになんだかいい雰囲気そうですよ。メイとコロネ。ふたりは同じ学生マンションに住む高校1年生。ふたりは仲良しで、一緒にお買い物。コロネが傘を買うところからはじまるのですね。梅雨時期に新しい傘、ええ、コロネは傘を使いたくてしかたないんですが、全然降らない。晴れて晴れて晴れて晴れて、水不足になるんじゃないかというくらいに降らない。けれど、その状況が一気に転換するくだりは面白かったですよ。メイが不思議な力を持っているっていうんですね。傘が使えなくて残念がってるコロネのためでしょうか、マンションの中に雨を降らせてくれて、しかしそれがめちゃくちゃな降雨量。なんともいえないドタバタで、コロネの傘も思わぬかたちで活躍して、断水も回避された。ちょっと変わったテンション。可愛い絵柄とのギャップも悪くないかも、です。
- 『まんがタイムきららミラク』第3巻第9号(2014年9月号)
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