『艦これ』、春イベントまっかりですね。皆さん、プレイなさってますか? 私は、一旦前線をしりぞいて、資源回復期に入っています。まあ、運がよければクリアできるだろう。そんな感じ。さてさて、また『艦これ』関連の本を買いました。『艦これピクトリアルモデリングガイド — 『艦これ』提督のための艦船模型ガイドブック』。長い! いつぞやの『ネイビーヤード』に引き続き、またもや模型本。作りもしないのに模型本。いえね、眺めているだけでも楽しいものですよ。模型についての知識、そして対象に対する知識がついて、その知るということが面白い。ほんとは作るのが一番面白いんだろうとも思うんですけどね。
さて、この本ですよ。表紙には間宮さんと衣笠さん。給糧艦間宮。これ、艦船模型の愛好者には、それこそ度肝を抜く一大事だったんだそうですよ。戦闘艦じゃありません。すなわち戦いの主役ではない、それこそ戦を影で支える縁の下の力持ちみたいな船なんですが、これがなんとキットが出る。『艦これ』のヒットあってこそ可能となったとのことで、かなりの驚きをもって迎えられたことは、艦船模型に明るくない自分にもうかがえたほどでありました。よほどのことであった、そんな感慨が伝わったんですね。
この本にも給糧艦間宮の作例が載っていますが、これはフルスクラッチなんですね。初出はこの本ではないのですが、まさかキットになるなんて思わずフルスクラッチで作ったら、間宮、アオシマから出るってよ! ほんとこんなことってあるんだ、みたいな感慨が記事にあらわれていて、どんなかたちであってもいい、ブームとなること、耳目が集まること、それはたとえそのブームにのれない人であっても恩恵にあずかれたりするものなんだよ。そうした実例にも思われて、ええ、よかったじゃん。艦船模型ファンにとっても実りが得られた、ほんと、このヒット、このブームは皆にとってよかったんじゃないの? そう思えたのですね。
さてさて、ピクトリアルモデリングガイド、目次には素組みの戦艦がずらっと並んでいるんですが、これがまたなんかパッとしなくてですね、色も塗られていない、ディテールアップもされてない、そんな状態だとこんな感じなのかあ。けど、目次を過ぎて本編に入ると、もうそれが全然違ってくる。追加パーツを用いたディテールアップ、高く張り渡された張り線、旗、乗員、そして塗装、もちろん技術あってのことだと思います。いや、ほんと、めちゃくちゃかっこいいんですね。
80ページになるたけ多くの艦船模型作例と解説を盛り込もうとした、そうした姿勢がうかがえます。見開きに同型艦を紹介して、その特徴や見分け方、また艦にまつわるエピソードなど、ポイント絞って説明する。そして模型の解説ですね。どういうキットが出ているか、それぞれどういう個性があるか。同じ艦でも時期によって違いがあるので、その解説があったりもします。ほんと、紙面狭しと情報詰め込んで、眺めてるだけで楽しい。けどちょっと物足りなくもあるんですけどね。これはきっと作ってる側もそうなんだと思う。書こうと思ったらもっと書ける、語れること、話したいことはいくらでもあるんだけど、泣く泣くここまで切り詰めました。正直、正規空母に関してなら『ネイビーヤード』Vol. 24の方が充実してた。でも、こればっかりはしかたがない。紙数には限界があるんだもの。紹介したい艦船はいくらでもあるんだもの。ほんと、この本が2倍くらいぶ厚かったらなあ! まあ、値段も倍くらいになってしまうんでしょうけど、そう思ってしまうくらいに面白い。もっと読みたい、もっと見たい、そう思わせる本であったんですね。
さてさて、春のイベントで工作艦明石が実装されました。ということは、これから模型界隈で明石も取り上げられたりする? ええ、これからも面白そうでありますよ。
- モデルグラフィックス・ネイビーヤード編集部編『艦これピクトリアルモデリングガイド — 『艦これ』提督のための艦船模型ガイドブック』東京:大日本絵画,2014年。
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