『まんがタイムスペシャル』2014年7月号、昨日の続きです。
『カブルモン』、ああ、最終回は高沢和葉の晴れ舞台。かぶりものに身を包み、そしてエヴェレッタちゃんになりきるという、そのプロセス。もう気負うことなく、自然に自分を消し、演じる対象になることができるようになってるんですね。彼女のその内心の描写、それがしんと胸に沈んで、素敵だった。ええ、演じるというのはこういうことなのかも知れませんね。写真を撮りに集まってきた人を前に、自然に演じ、よく場を支配していた。細かに気を配り、堂々としたその姿、本当に魅力的と感じましたよ。着ぐるみが苦手だった竹内さんも、自然と見入ってしまうほどだった。そうしたところ、描かれたものが、カブルモン部のこれからを思わせて、ええ、この広がり、実によかったです。そして蜂須賀先輩。おお、駄目な人だ! 駄目な人だ!
『銀河系女子高生ありすちゃん』、今回ありすちゃんはかわいいの探求ですよ。はるのよく口にするかわいいって言葉、その意味するところ、どういうものが「かわいい」であるのか、それがよくわからないっていうんですね。結構リアルっぽい宇宙人フィギュアはかわいい、ええーっ、それかわいいか!? 星ヘッドの人形も楓の葉もかわいい。けど、ヒトデはかわいくない……。解せぬ。解せぬのありすちゃんの表情がナイスでした。はるのかわいいが省略方向に向かうなら、みちこのかわいいは盛り方向なんですね。髪盛って、まつげ盛って、カラコンでさらにデコレート。うーん、普通のみちこちゃんの方がかわいいよ。ヨータ、女装させられて、これ、見事に可愛くなったりするのかな、そう思ったら、おおう、全然あかんやん! そしてオカ研のあいつ。いかしますね。素晴しいやり手でした。
『アテナの初恋』、今回はヘスティア様ですよ。なんか、えらいことボロボロになってる。昨日出会った占い師、その占いに心動かされて、気もそぞろだったんですね。運命の出会いがあるという。それでわーっと舞い上がっちゃって、そんなヘスティア様が可愛いなあ。この上、猫舌で苦いのも駄目とか、どうしたらいいんだあ、ってくらい可愛い。アテナ様が可哀そうでがんす。ところで、ヘラ様の斧占い。本当にこんなのあったの? そう思って調べたら、axinomancy、本当にあったのかー! すげー! しびれました。そして霊験あらたか。ヘラ様の危機もばっちり、そしてヘスティア様の探してる相手もちゃんと見つかって、って、アポロン。この人のろくでなしっぽさも最高です。
『メェ〜探偵フワロ』、フワロさんとアーサーはお休みなんですね。ふたり、テニスを楽しんでらっしゃる。というわけで今回は、コバーン少年が主役です。女の子にとっつかまって、ラウールの家を教えろ、そういわれるんですね。柄の大きな女の子、リラ、って、ゴリラのリラか! ラウールの担当編集者、ローラの妹なんですね。あの男、女好きの毒牙に姉が! 姉が! 心配しちゃって、それでやってきた。いや、リラ、可愛いですよ。なんか、ほんと、めちゃくちゃ可愛いし。びっくりだ。そしてラウール。仕事中の格好、いいなあ。長髪をピン止めしたりしててね、いつもの気取った感じがなくって、うん、悪くない。けど、やっぱり悪い男で、リラをちやほやするその理由! リラ、クッキーを砕き、グラスを砕き、コバーン少年はマグカップを砕く。めちゃくちゃ面白い。そう思ってたら、ローラさん登場。この人は大理石の像を砕くのか! いやもう、最高に面白かったです。いやね、クズエリートか貴様!!
すごい台詞ですよ。もうたまらん。リラもコバーン少年も怒り狂っていて、そこにあのキラキラ顔、そしてつっこみでしょう。素晴しいわ。もう、笑いたおしでした。しかし、ただ面白いだけじゃなくて、最後のリラのあの様子。うん、わかるわ。リラ、いい子だなあ。ヨシュアのこと気になっちゃうのね。親切ないいやつだもんなあ。ええ、この読後感も最高ですよ。
- 『まんがタイムスペシャル』第23巻第7号(2014年7月号)
引用
- ナントカ「メェ〜探偵フワロ」,『まんがタイムスペシャル』第23巻第7号(2014年7月号),159頁。
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