へー、『週刊アスキー』に連載されてた漫画だったんだ。そう聞いてはじめて理解、ああー! SHUASって、週アスか! わかんねえよ! 電撃コミックスっていうから、てっきり『電撃PlayStation』の付録四コマなんだと思ってた。そうかあ、違ったのかあ。まったくどんな漫画かも知らないまま買いました。Kinoppyの新着情報に出てきて、なんだろう、なんとなくお試ししてみて、なるほど、四コマね、そのままなんとなく買ってみたのでした。
女子野球部ものなんですね。私立あかね台高校女子野球部を舞台にくりひろげられる青春群像劇。いや、ごめん、ちょっと嘘。女子野球部は6人。うん、足りないんです。ああー、じゃあ部員募集してって展開ね! いや、違うんです。部長の四ノ宮曰く、決して部員を9人以上に増やしてはいけない。4人以下にしてもいけない。ええ、部を維持しつつ、かつまともに野球をする気なんてない、そんな不埒な6人プラスいろんな人たちの楽しい漫画です。
藤島はいり。一年生。この子が主役? 部長は四ノ宮、副部長は黒田。高梨清香は漫画家志望、岩清水倫子は行き場がなくて、大友智子は特にやる気がない。うん、最悪だ。その日その日でやりたいこと決めて、女子野球部がスイーツ部になったり、すぐさまダイエット部になったり、そんな漫画。ほんと、こまった娘たちなんですけど、気の利いたネタが見られて、気張らず、肩こらず、ほのぼのにこにこ楽しめる。学食でなんでもいいから一番おっきなパン! といったら食パン一斤でてくるとか、その微妙なゆるさが面白い。あとみんな可愛い。大友さんが特に可愛い。もちろん他の子らも可愛い。まめっこはいりも可愛い。最高ですね。
キャラクター主導型の漫画ですね。だから読み進めて、キャラクターを把握していくほどに面白みも増す。回を重ねるほどに個性も際立つから、その相乗ですよね。当初は漫画家志望でオタク、そういう面が強かった高梨清香だけど、おしゃべリボンなる側面もかいま見える。部長もその謎な部分がじわじわ語られていく。また教師や男子連中、女子野球部を敵視する生徒会会計宗谷岬子なんかも登場して、混沌とした感触がほのかにただよう。ええ、『究極超人あ〜る』みたいなノリが好きな人なら、いけるんじゃないかな、そう思いますよ。
そうそう、途中に出てくるデリバリーふじやの香西まなみなるお嬢さん。この人は別の漫画「おとどけ!まなみさん」の登場人物だったんですね。ええ、後半にちゃんと収録されてます。この一冊で、ばっちりしっかり、まるごとまるっと楽しめるのではないかと思います。
ところで、ずんだとか出てくるんですが、つまりは東北が舞台? 謎です。けど、あんまりそのへん意識せんでも平気よね。
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