『まんがタイムきららミラク』2014年4月号、発売されました。表紙は『桜Trick』、ふたりでひとつのマフラーを使って、手も繋いで、優と晴香、頬が赤いのは寒さのせいばかりではありますまい。夕暮れなのでしょうか、ラベンダー色に染まった空の下、ええ、頬が赤いのは夕日のせいでもありますまい。仲のいい友達にも見える、そんなイラスト。ええ、仲のいい友達で、特別な友達であります。
『おばあちゃんと一緒』、ゲストです。なかなか悪くない感じですよ。東雲春花、転校生なんですが、忍いわくおばあちゃんなのだそうです。なんと!? いや、若くてキュートな女の子よ? おばあちゃんというのはあだ名なんですね。バスで一駅を歩いただけで足腰立たなくなったりする女の子。校内を案内しようにも、途中で息切れする。ええ、若年寄系お嬢さんなんです。春花の他に登場するのは、幼なじみの忍と、その友達であるユウキ。ユウキはおばあちゃんのこといたわってくれたりして、いい子です。で、おばあちゃん、料理が得意で、趣味はパッチワーク、そういうところもおばあちゃんっぽくって、ええ、可愛い人です。忍のこと心配してたり、そういうところも保護者っぽかったりするんですね。
『たぬき、時々、きまま道』、読み切りゲストです。森の中、山道を抜けてくる一匹のタヌキ、それが人里にたどりつく頃には人の姿になっていて、セーラー服の可愛いお嬢さん。なるほど、タイトルからもわかります。タヌキが人に化けて、人とコミュニケーションとってるのか。そのお相手が岡村愛子さん。犬に怯えていたところを助けてもらったのをきっかけにして仲良くなったみたいなんですが、その時の絵、別に犬はなにもしてないっていうのが面白い。?ってなってる、あの見えない表情がおかしいです。お姉さんはタヌキの彼女、つぐみのことを大事にしてて、つぐみもお姉さんが好き。ところがお姉さんが東京に出ちゃうっていうんですね。それが三日後。お古の服をもらって、自分もお礼のプレゼントをしよう! 街に出て、ショッピングモールで買い物してっていう、その一連の展開が、ちょっとした冒険ものみたいで、よかったですよ。目新しいものが楽しかったり、可愛い子を見て同じ格好に化けなおしてみたり、そしてプレゼントの髪飾り、ひとつ選ぶんですね。ほんと、東京へいく電車に乗ろうとするお姉さん、ぎりぎりで間に合って、そしてお別れ。ええ、ちょっと切ない、そしてほのぼのの人情もの。よかったですよ。こういうの好きですよ。最後のコマがいいですよね。
『アイデアルガール』、ゲストです。主人公清水えりは高校二年生。目付きと人付き合いが悪くって、さらには友達がいない。クールに見えるこの人が、実はアイドルオタクだっていうんですね。そんなえりの注目してるアイドルが美雪なつみ。なんとこの子が転校してきて、同級生になっちゃうっていうんですね。本名で活動してるのか。どう見ても本物で、実際隠したりはしないみたい。ただ芸能人だからといって騒いで迷惑かけないようにとのお達しはあって、けどそれでも興味津々でいろいろ聞いちゃうのは仕方ないように思います。けれど、えりはそうはしないっていうんですね。達観してるわけでも自制してるわけでもなく、人見知りだから! そんなえりが、なつみのこと救い出して、それでちょっと仲良くなって、ええ、なつみもアイドルマニアだっていうんです。ちょっとした夢の状況。それを描いて、で、えりなんですが、アイドルの食べかけもらえるの!? とか、かなり穏やかでないこといってます。こういう変なこというのとか、よかったですよ。こなれていくともっとよくなりそうに思います。
『なのアドベンチャー』、ゲスト前編です。こっちもぼっちの女の子が主人公みたいですよ。人に住む世界を追われた手のひらサイズの小人ふたり、領土奪還を夢見て人の世界にやってきたというんですが、ミィとその従者のユゥ、誕生日だというのに祝ってくれる友達ひとりいない女の子菜乃の部屋に入り込んで、この子がふて寝してることをいいことに、誕生日だからでしょう、用意してあったケーキを勝手に食べたり、ティッシュでマントを作ったり、ユゥはフォークを装備したりと、なんだか微妙にやりたい放題です。そんなふたりが菜乃と出会って、最初は双方怖がったりする、その様子は面白かった。確かにそういう反応は自然かと思う。それで友達がいない菜乃を家来にしてあげる、そのかわりに人類からの領土奪還作戦を手伝えという。とんでもない交換条件持ち出されたもんですが、はたしてその作戦とやらは発動するのか? 進撃なるのか? ええ、後半を楽しみにしちゃますよ。
- 『まんがタイムきららミラク』第3巻第4号(2014年4月号)
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