2014年2月26日水曜日

『まんがタイムファミリー』2014年4月号

『まんがタイムファミリー』2014年4月号、先日の続きです。

『軍神ちゃんとよばないで』、まさか虎千代が男でないということ、一般の兵にバレる日がくるとは思ってませんでした。小島弥太郎ですよ。先の戦で大将の首をとるわ50人斬りを達成するわと大活躍。その手柄でもって、虎千代の側にはべることとなったのはいいのだけれど、まあ、仕事がない。基本放置。しかしこの弥太郎の殿崇拝ぶりは素晴しい。勝手にいいようにいいように解釈して、どんどん祭り上げていく。ええ、そのゆきつく先があのお背中であったわけですね。ええ、自分のこと、女の子だ、姫だと内心意識してる虎千代がやたら可愛くてよろしかったです。

『カラフルぶらぱん』、面白かった。というか、アキが酷くて最高です。どんどん女の子っぽくなっていくナツ。けどそんな彼が悩んでるんですよね。友人、友仁が女装してる自分ことを好いている。告白するといっている。実は自分だと白状すべきだろうか。などなど。ええ、友仁の愛が重くて参ってしまうナツ、彼のメンタルの弱さ、友仁の愛の重さ、そして誤解される趣味! 最高に面白かったです。あと、今回の役立つ話題は、いわゆるヌードカラーってやつでした。一昔前はそんな風にいって売られてたと思うんだけど、最近はそうはいわなくなったんでしょうか? ええ、アキの情緒もなにもあったもんじゃない感想が見事でした。

『地味なコ、派手なコ』、正念場でありますよ。地味活をやめるといった西條サン、思い悩む日が続いて、過去最高に地味度が高まっているんですね。西條サンが地味活をやめた理由、それは自分のせいじゃないか。そう思って謝る千草。その勢いで、なぜ千草でなければ駄目だったか、ぽろっと口にしちゃう西條サン。ええ、思っていること、思ってきたことを、ふたり、互いに相手に伝えたんですね。千草に対し思ってきた気持ち、嫉妬を隠したまま振り回したことを詫びる西條サン。それにビンタで応える千草。ああ、なんてやさしいビンタだろう。ペチンと小さな音で、けどしっかり気持ちを伝えていって、そして千草も自分の本音、そのままの西條サンでいて欲しいと思ってきたことを伝えるんですね。お互い、本当のことをいって嫌われたらと、ずっと心配してきた。そのことがわかって、それであのビンタの応酬。なんて素敵な一コマだろう、と思ったら、あんなに腫れるほどなのか! ふたりともにおたふく顔で、けどあのしあわせそのものといった笑顔。素敵でした。素晴しかった。本当、いい漫画だったと思います。もう最終回なんですかね。どうなのかわからないけど、このふたりの関係、時間をかけて築きあげてきたもの、それが本当に素敵で、大好きなのですよ。

『純情小町』も最終回。この漫画も好きでしたよ。郁とゆっきー、ふたりの友情もの。ゆっきー、とにかく変わりものなんだけど、郁のことが好きなんですね、一緒に写った写真、ひとりでこっそり鏡に見せる笑顔、ほんと、ゆっきー、すごくよかったです。もうすぐ受験。皆の進路が決まっていく。郁は大学へ、ゆっきーは綾鷹流家元の襲名。ここでふたりの道は分かれてしまうんですね。それが寂しい郁。その気持ちを、お茶席のふるまいで受け、応えるゆっきー。本当、ふたりはいい友達になったなあ。そしてゆっきー、最後に見事に見せてくれました。素敵な漫画、ほんと、余韻のたなびいてしっとりと心に残る、いい読後感。大切に思って読んできた、その感触を最後にまた深めることができた、そう思っています。

『かしこみかしこみ』、おお、フェルトで作るムク。これ、いいなあ。って、本編に関係してくるんだ! 小倉マイの恋心。可愛いは悪、気になる彼氏はムクに夢中だっていうんですね。なんとか彼、古谷君に気に入られようと頑張るんだけど、彼の気持ちは見事にムクに向いていて、だから髪形をムクっぽく変えてみたところ、ドングリが足りない……。きびしいなあ! フェルト細工のムクは山椒のアイデアですね。しかし古谷君、器用だな! 羊毛フェルトのムクマスコット。うわ、これ、すごい、自分も欲しい! しかしこのふたりの関係、進展してハッピー、そんな展開だと思っていたら、今度は古谷君が複雑な気持ち抱えて、曰く、カッコいいは悪。この対称性。オープニングを受けて見事なエンディング。美しかった。それになにより面白かったです。

  • 『まんがタイムファミリー』第32巻第4号(2014年4月号)

0 件のコメント: