2014年2月17日月曜日

『まんがタイムきららミラク』2014年4月号

『まんがタイムきららミラク』2014年4月号、昨日の続きです。

『アンネッタの散歩道』、扉のメイヴがよいですよ。指輪を冠にして、ビールの王冠をメダル、ナットを腕輪に、錫杖はコンビーフのあのくるくるやって開けるやつ。うん、フル装備。かっこいい。本編に関係するのは指輪なんですね。モリーが指輪を拾った。もう嬉しくて、けどその持ち主に返さないと。その紆余曲折がよかったんですよ。偶然入り込んだ教会の告解室、そこで婚約指輪をなくしたと告白する男あり。モリーの拾った指輪なんですけどさ、その男のいい加減さにメイヴ怒って、指輪を探せと迫るんですね。ほんと、その男、タイグ、まさかあんなに必死に探すだなんて思わなかった。なくした指輪奪還にがんばるメイヴもかっこよく、そしてあの返還のシーンですよ。ほんと、よかったなあ。しみじみとして、ほんと、豊かな世界が広がっている。ちょっとおとぎ話で、人の心が優しく描かれて、そして妖精メイヴの手紙の情緒が素晴しい。人を理解し、自身の心も成長させていくメイヴたち。最高だと思います。

『ハルソラ行進曲』、この扉もまた素晴しいな。皆それぞれに個性的な眼鏡かけて、うん、めちゃくちゃ可愛いです。さて本編。ああ、テスト期間なんですね。それで若乃が落ち込んでる。ああ、勉強ができないのね、と思ったら違った! 実習がなくなったからなのか! 実習大好きだな。しかし、勉強も駄目なのね。朱莉も同様。そしてやなぎ、やべえな、この子! 真面目そうに見えるのに、フルートしかないのか! うん、すごく共感する! 自分もそんな感じだった! 勉強できる人がいないというので、サヤという子を誘って若乃の家で勉強するっていうんですね。いやあ、サヤ、面白いですよ。物理的に距離が近いっていって朱莉が苦手にしてるんだけど、あの距離の近さ、朱莉相手にしか発揮されてないような気がしますよね。で、このサヤさん。工場とか工業とか製図とか、そういうの大好きなのか。あの小物に、工場に興奮にしてる様、見事でした。この子は普通だと思ったのに、一番ヤバい感じがしますよね。勉強終わって、工場で、サヤはうっとり、やなぎはフルート。ええ、これはいいシーン。素敵な友人関係です。

『ワケありずむComplex』、面白かったですよ。というか、姫、姫子です。左手に包帯巻いて、破邪の左手を封印してきたとか、アレげなこといっちゃってるんですけど、この子がですよ、幽霊に占拠されてしまってる元繭子の部屋に閉じ込められて、扉が開かないのにトイレいきたくなっちゃった。トイレは共同、廊下にしかない! 姫ちゃんヤバい! 一人称が姫ちゃんになってる!? この幼児退行。最高に面白かったです。また、窓から手を振り助けを求める面々に、やっほーいと去っていく小巻とかもね、地味にきますね。ええ、面白かった。コマから自由にはみ出しているキャラクターたちも魅力的だったと思います。

寄り道ファミリ』、よかったですよ。今回はお父さん斧田彩音と、お母さん栂夕希のお話。ふたりの馴初めを聞く、そんな展開でありまして、ふたりは中学一年の頃からの友達。けど、最初は全然うまく関係築けてなくて、なにを話したらいいかさっぱりわからない。そんなふたりが仲を深めることになった、雪の日のエピソード、それが思い出されるんですね。なにがいいといっても、今、寒い中、みんなのために遠くまでケーキを買いにいってくれた彩音。ついでだからといって、けど、ほんとはついでじゃなくってという、それを気付いていた夕希。その信頼関係。彩音の癖でわかったっていうんです。その癖が、夕希と彩音の思い出話にも出てきて、ああ、なるほど、ほんとうだ。その癖を知ってから見れば、彩音の強がり、そして優しさがよくわかる。出会ったころのふたりと今のふたり。その違いも素敵でした。彼女らの時間をかけて仲を深めてきた、そうした時間も感じられる。好エピソードだったと思います。

  • 『まんがタイムきららミラク』第3巻第4号(2014年4月号)

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