2013年12月16日月曜日

『まんがタイムきららミラク』2014年2月号

『まんがタイムきららミラク』2014年2月号、発売されました。表紙は『桜Trick』、主役のふたり。桜の花の下、ふたり寄り添うようにして、その手と手をそっと合わせているんですね。ふたりともに笑み浮べているんですけど、口角の上がった優、そして口元のほころぶ春香。ふたりともに、期待に満ちたその眼差し、ほのかに紅潮した頬。実に魅力的であります。

Good night! Angel』、最終回でした。ハゲワシによるゆりっぺへの揺さぶり。危機一髪を回避して、そして皆でパジャマパーティーをしよう。ずっと騙していた、黙っていた、そんな罪悪感に苦しんできたユリ、けれどカナとちゃんとわかりあえて、やりたかったことを実現させて、そう思ったら、翌朝、部屋から皆が消えてしまっていたんですね。正体が知られた以上、もうここには残れないのでしょう。だから、最後に一番楽しい思い出作って、そしてさよなら。ちょっと切ない、けど明日への希望も感じさせる、そんなラスト。きれいな終わりでありました。

『ゆずりはコーポレーション』、面白いですね。次回から連載なんだそうですよ。父から一千万を渡されて、十倍にするまで帰ってくるな、えらい試練に放り込まれたものですが、しかし事業をするとしても、なにをどうしたらよいものか。それがさっぱりわからんというんですね。菫が経理担当、彩音は開発製造の担当、そしてゆずりははというと、リーダーどころか資金担当だっていうんですね。おかしいですよ。実務を知っている人は誰かいないものか、それで実家のラーメン屋を手伝ってる二年の先輩をたずねていくのですが、木下亜紀乃、これがまた微妙な人で、クールな人? そう思わせてそうじゃない。早弁とか、うかつとか、ほんとおかしかった。フランチャイズのラーメン屋、ゆずりはの父の会社の系列で、それが原因で一悶着。亜紀乃に手伝ってもらうまでの攻防、土下座とその阻止、強迫ありと、ほんといろいろ。悪くなかったですよ。

幸腹グラフィティ』はクリスマス。リョウときりんと、そして椎名、三人三様のクリスマスのイメージ。それぞれにちょっとずつ変といいますか、個性的なんでありますね。さて、そんな三人にユキ先生を加えて、クリスマスパーティをやりましょう。担当決めて準備するんですけど、皆それぞれに、自分の馴染みのクリスマスの風習を持ち込んで、それがおかしかったんですよ。リョウは三種のシチュー。きりんはチキンたくさんで、椎名は派手なデコレーション。ユキ先生も、サンタクロースとプレゼント、家ではこうしていたというのを持ち込んで、それが不思議と楽しくて、皆の思い出のクリスマス、それが混ざって、こんなにも面白いのか、そう思わされる雰囲気だったんですね。しかし、食事の情景、ユキ先生がおかしすぎですよ。ほんと、すごい落ち担当でした。

『ハルソラ行進曲』、ゲストです。晴空工業高校にて学ぶ女の子たちの物語。主人公の若乃、クラスメイトのやなぎ。ふたり、全然違う性格で、けどなんだかその違いがよくマッチしてるかも、そんな風に思わされたんですね。さて、若乃、家が工場なんですね。けど、もう何年も稼動してない。ああ、家業の復活を思っているのかも知れないんですね。そんな彼女らのはじめての実習。半田付けですね。若乃、マイはんだごてにマイニッパー、その他もろもろを持ち込んで、わお、すごいやる気だ。でも駄目なのか。使い慣れた道具使えないのはつらいなあ。工業は好きだけど、自由すぎる若乃。真面目なんだけど不器用すぎるやなぎ。部品を焦がしたりしてる。うん、熱に弱い部品だと、手早く仕上げないと熱で壊したりしちゃうんですよね。やなぎは、吹奏楽をやりたくて強豪のこの学校に入ったっていうんですね。工業には向いてない、ちょっと落ち込んでる、そんなやなぎをはげます若乃、不器用ながらも課題をクリアするやなぎ。そのふたりの雰囲気、元気、そしてちょっと嬉しそうなやなぎ。こうした描写、とてもよかったです。ところで、フルート、半田付け、うん、関係ありますよね。楽器の製作にロウ付け、半田付け、ばっちり関係ありますよ。うん、リペアマンか製作家を目指したまえよ!

『ワケありずむComplex』、ゲストです。高校生になった蝶野繭子、朧寮なるレトロなアパートにて一人暮らしすることになるんですが、この建物が曰く付き。同級生で管理人の大森小巻に案内されて通った部屋は、なんとセーラー服の幽霊が居着いていたっていうんですね。幽霊が見える繭子。それをずっと気味悪がられてきた。小巻も幽霊が見えるんだけど、こちらはむしろ話題の中心になってたみたい。この性格の違うふたりが、幽霊にほぼ占拠されてるアパートで、無事なのって管理人室だけ? 同じ部屋に暮らすことになるっていうんですね。人見知りの繭子に、気さくな小巻、そしてやたらとフレンドリーな幽霊たち。ここには繭子のこと気味悪がる人もいないでしょ? 小巻のせりふ、これは確かに殺し文句でした。繭子にも、そして読者である私も、ばっちり効いた。そう思ったんですね。そしてはじめての金縛り。いや、ほんと、おかしかった!

  • 『まんがタイムきららミラク』第3巻第2号(2014年2月号)

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