2013年4月27日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2013年6月号

『まんがタイムオリジナル』2013年6月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』をメインにして、駅弁? 行楽のシーズンですもんね。山下ナースが駅弁を売り歩いている、昔懐かしのスタイルですね。はいいんだけど、なぜ白衣? 他には『あねぐるみ』、そして『社外秘!神田さん』のカットもございます。

『満開!Sister』は端午の節句、というので武士が張り切ってるんですな。鎧武者になってる。それで飾り扱いとか、柏餅あーんとか、いい感じにいつも通りといいますか、カンナに振り回されて、楽しそうですよ。鎧武者、鯉のぼり、ちまきに菖蒲湯、端午の節句の定番ひととおりやって、そのたびちょこっとずつカンナ張り切ったりして面白い。そして最後のタケシの独白、いやいや、告白になっちゃってるのね。この最後のまさかの展開、これがよかったなって。カンナ、よかったなあ、そう思ったんですね。

『かがやけ!工学女子』、面白いですよ。准教授の研究室を訊ねた豊田ユウと高松ユリカ。あのしんとした教授棟? なんか昔を思い出します。懐かしい。しかしユリカ、結構あかんたれ。准教授の部屋で出迎えてくれたのは助手さん? 姉さんって自分のこと呼ぶ。眼鏡の大人しいお姉さんかと思ったら、いやいや結構なやり手っぽい。魅力的だと思います。あの、工学部の男子たちというのか、機械に夢中っていうのね、あれ面白かったなあ。そして研究の話。姉さんが張り切って教えてくれるんだけど、まだまだいたらない。准教授はさすがだなあ。こうした、何年も学んで、それでもなお学んでといった雰囲気、大学の本来とはこうなんだろう、そうしたこと思わされて面白く、また自分もそうありたいなどと思いましたよ。

『小森さんは断れない』、ああ、扉の絵、これはしゅりがまだ小さかったころなのか。さてさて、この漫画は頼まれると断れない、そんなしゅりの頑張り、そうしたところがメインであるわけですが、それだけじゃない、ぐーっと描かれる世界、内容が広がりふくらんで、今回は母の日、とてもよかったですよ。しゅりとめぐみとまさ子、皆それぞれの母の日。カーネーションの話は面白かったなあ。大森くん。いいこといってる、そんな風なんだけど、なんか全部聞くとあんまりいい話じゃないぞ。いや、ほんと、いい感じです。そしてしゅりのお母さん、生まれる前からのお願い。あれはくるなあ。しゅりが泣いたっていうけど、ほんと、これは涙を絞る、そんなよさがあります。母の願い、そして愛が溢れる。ほんと、これは素敵でした。見事でした。

『ちまりエンプティ』、佐藤両々の新作ですよ。働く女性もの。バスガイドであります。ヒロインは水戸千毬、元気で明るく可愛い娘さん。新人実習で先輩バスガイドの前でガイドをするっていうんですね。これはきついなあ。ちまりともう一人の新人、不知火さん、こちらはずいぶん完璧なお嬢さんで、けれどちょっとかたい? 人好きのするタイプのちまりと、ちょっとクールでとっつきにくそうな不知火凛、うまいこと対照になってるんですが、両方ともにお腹がすきやすい、そこが似てるっていうんですね。エンプティの所以ですね。キャラクターの魅力に、バスガイドという仕事、その状況、雰囲気をよく描いて、さすがだなあ、感心するほど。絶対面白くなる、そう思わされる。実際、面白かったですよ。

『夏への扉の白雪さん!』、ゲストです。喫茶店「夏への扉」のマスター、白雪麗子と常連たちの話? 白雪さんを思って妄想ばかりしてる青年とか、で、話しかけられなくて水ばかり飲んでる、それはたいした営業妨害だなあ。この青年と、辻井料理教室の先生? 高校生にして有名料理人? ふたりが白雪さんに懸想するとか? なんでしょうか。それとも考えすぎ? ちょっとごちゃっとしてわかりにくいところがあったりするんですが、うまいことこなれるとよいなあ、そう思ってます。

『鈴木くんさん』、こちらもゲストです。シンプルな内容、鈴木リンと鈴木リン、同じクラスに同じ名前の男女が揃って、まぎらわしいという話。わかりやすい。各ネタもコンパクトにまとめられて伝わりやすい。面白いですよ。男子鈴木リンの、ちょっとぽーっとした、けどしっかりものってところ。対し女子鈴木リンの、ちょっと駄目っぽくて、けど押しが強くて、活発な感じ? 対照的といっていいのかも知れないけど、それだけじゃないな、鈴木さんのうまいこと鈴木くんを利用する? あのしたたかさ、わがままさは可愛げがある、そうしたバランスもよくって、人好きがする感じっていってもいいのかな、悪くないなって思ったんですね。そして最後のクラス長の投票。あれは面白かった。両方選ばれるのか。この展開は思いもしなかった、意外な面白さでした。慌ててるふたりの様子もよかったです。

  • 『まんがタイムオリジナル』第32巻第6号(2013年6月号)

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