『まんがタイムファミリー』2013年6月号、昨日の続きです。
『教壇のポラリス』、カラーですよ。扉絵に先生と琴音、いい絵ですね。左右に白く無地の空間がある、それが中央のふたり、そして背景の星空をより印象的なものにしていると感じます。さて、本編も琴恵がメインです。あんまり真面目に見えない子。雨でやることないからと、卓球して遊んでる。先生は『天文ナビ』なる雑誌を読んでて、なるほど、いい名前です。いまいちわかってない琴音のこと。たまたま休んだ先生の代理で訪れた琴音のクラス、そこで部活以外での彼女の様子を知って、そしてお昼。昴と琴音、ふたりがなぜ天文に興味を持ったのか、それを知るんですね。昴の残念な理由あって、それだけに琴音の理由がいいですね。なんだろう、すごく純粋な感じがするの。で、こんな話したのは先生だからだっていう、なんだかんだいって天川先生、愛されてるなあ。誤解されやすい琴音、彼女の本質に触れた、そんな感じがとてもよかったですよ。知りたくなかった、落ちも実によかったです。
『宅飲み残念乙女ズ』、いいですよ。夢追いのプー、てつこがいい味出してて、この人、どんな夢追ってるんだろう、そう思ってたから、最後の落ちにね、やられましたよ。もしかして、今後もその夢、明かしそうで明かさないつもりなんでしょうか。基本的に飲んで愚痴る侘しい女の飲み会ですよね。でもその愚痴ってるのが面白い。ちょっとつまされて、なんかわかる、そう思うところもあったりするのはいい感じです。仕事の愚痴担当がグリっち、恋愛担当がゆみみ、みたいですね。で、てつこが癒し担当? あの油あげピザ、ちょっと試してみたいですよ。
『地味なコ、派手なコ』、後輩ちゃんが登場ですよ。西條サンの後輩、初芽という女の子。キレイでオシャレで優しくてなんでもできる、そんな西條サンに憧れてるっていうんですね。でも、そんな西條サンは地味になりたいといって、地味先輩、ええと千草に教えを乞うている。それがショックだったっていうんですね。憧れの先輩のままでいて欲しい。そういって泣いてしまう。地味先輩を屋上に連れ出した初芽、そこで酷い誤解とか仲違いみたいなことあったら嫌だな、そう思ったんですが、全然そういう展開はなくてですね、むしろ、ふたりの憧れてる西條サンという人、その魅力が再度確認された、そうしたところがとてもよくって、けどそれで千草先輩、板ばさみ、困った状態になってしまうわけか。西條サンは千草に秘密を持っている。同じく、千草も西條サンにいえないことを抱えてしまった。そういう負い目や葛藤が追加された、そう考えてもよさそうですね。
『2倍まもります!』、いいなあ。中田公平、彼を思うお嬢さんが登場。真守姉妹に敵意を抱いている? 横溝めぐりっていうんですね。先輩にして生徒会長。公平の駄目さを見て、一気に惚れてしまった。そんな人。ヘタレ萌えなのか。好みっていろいろだな。副会長の舘岡流一、可愛い女の子好き、この人もなんだか困った人っぽいですよ。しかし、公平、駄目ながらも、ヘタレながらも、いいやつ、気持ちのいいやつだと思います。だからこそ、真守姉妹だけでなくめぐりから思い寄せられてるの見ても、なんだか面白い、そんな気持ちになるのかも知れません。しかし会長の一世一代の告白、あの空振り、見事でした。
『かしこみかしこみ』、いやもう大好きです。きつねだもの。フリーマーケットで、ぬいぐるみを売ってたら、すっかりぬいぐるみと勘違いされてしまうムクとかね。シンプルで可愛く面白い。大変によいと思うのです。山椒大活躍、橘心配性、ムクの思い入れいっぱいのぬいぐるみ、ほんと可愛くて面白い。売られていったタヌキとキツネのぬいぐるみ、それが最後に一緒にいるという、それだけのことがあんなにもしあわせに感じられるのが素晴しい。ムクや山椒、そして皆の仲のよさ、暖かさ、それがあるからここちよい。そう思わせるよさがあります。
- 『まんがタイムファミリー』第31巻第6号(2013年6月号)
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