2011年9月19日月曜日

『まんがタイムきららミラク』Vol. 4

『まんがタイムきららミラク』Vol. 4、先日の続きです。

『にじげんめのうた』、自分には才能がないといって後ろ向きだったハルが、一気にポジティブになって、これ、実にいいじゃありませんか。彼女らのしようとしていること、いわゆる歌ってみた、踊ってみたなんですが、それの是非や成功可能性のどうこうは別として、ひとつこれという目的を見付けて、まっすぐしっかり取り組もう、そういう意識に目覚めて動き出す、そうした様は見ていて気持ちのよいものだと思います。特に、この漫画のハルみたく、きっかけこそはライバルの仕掛けた策略に気付いたからというものでも、自分の気持ちの弱かったということ、ちゃんと反省して、そういう自分を乗り越えようとしてる、そんな姿勢がいいんですね。で、ヒロのチーン、あれ、なんだか好き。こういうの好きです。

『月曜日の空飛ぶオレンジ。』、意味わかんなくて面白いなあ。朝起きると、頭が箱になっていた。で、それに顔描いてもらうっていうのが面白くて、なんかあのボックスヘッド、可愛いですよね。最近、ああいうペーパークラフトフィギュアみたいなのあるんですか? ちらほら目にして、可愛いなあなんて思ってたんですが、そいつを思い出させましたよ。しかし、これ、あらすじもアレなら、人物紹介もいろいろ酷い。もう最高、実に意味わからん。ことの顛末も、結果なにもなし。だからこそでしょうか。その一時に意味不明状況がさらっと流れて気持ちよく面白いです。

『ルンルルコミュニケーション』はトーン貼ってる姫からスタート。姫、実は漫画家!? と思わせて、漫画家は別にいたんですね。吉祥寺ミント。なんだかいろいろ電波な人。お兄ちゃんのなんのと、いろいろ誤解を振り撒いてますが、みりんのいう前世説、これは嘘だろー。なんとなく、そんとき描いてる漫画の設定に影響されてたりするだけじゃないのんか!? などなど、いろいろ思うんだけど、実際のところ、どういう設定なのかは謎ですね。しかし、これ、ゼオ、彼がひどい目に会う、そういうのが基本といった感じ。でも彼に関しては、そうして振り回されてるのがいいポジションって感じです。

『ビギナーズ9』、いいですね。まさか、言い出しっぺ二神がピッチャーの座を追われることになるとか、予想もしませんでした。霧山のいう圧倒的な差、それは配球のうまさ、それから状況を自分有利に持っていく、その狡猾さ、いやゲームメイク力みたいにいっちゃっていいんでしょうか、その巧みさですよね。で、まさか最後の先生ですよ。ああ、こうしたテーマがあったとは。自分がヒーロー、アマ野球だからこそ一層重要さを増すピッチャーの技量、それ一本で勝ち抜こうという霧山姉の態度は、悲しいかな仲間を集めるには向かない。けど、野球ってのはそうじゃないんだっていう、ただ勝つだけじゃない、そんな方向性感じさせるのは、ほんとにいい感じです。それと二神と先生の関係、これもいいですよね。なんだか不思議と対等で、けど先生はちゃんと先生。いい関係っぽいですよ。

  • 『まんがタイムきららミラク』Vol. 4 (『まんがタイムきらら』2011年11月号増刊)

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