『まんがタイムLovely』2011年3月号、昨日の続きです。
『幽霊だから!!』、これは結構オーソドックスというか、教室にいる幽霊、一緒に授業を受けてるのに気付いて、けどまわりの人には見えていない、見えているのは私と教師だけ? そんなシチュエーションで展開していくコメディ? であります。絵柄としては女性向け、ちょっとヤング向けといった感じでしょうか。ただ幽霊が見えてしまうというだけでなく、日常、人生を退屈しているヒロインに刺激を与える、そうした展開になっていくのかな、なんて予想がされます。シンプルなコメディではなく、ちょっと陰鬱というか、陰のあるところがこの雑誌のジャンル、であるのかなあ。絵柄によっては、既存の四コマ誌に載っててもおかしくない、いやこの絵柄でもいける雑誌はありそう、そんな気もする漫画です。
『子執事は社長の夢を見るか?』、これはBLっぽい匂いがする、といいきってしまっていいものか迷いますが、けれど何本かあったBLっぽいニュアンス、雰囲気を持った漫画の中では、これが一番その傾向を強く押し出していたと感じます。まずは絵の雰囲気がそうでした。リーマン系なのか? けれど冒頭、ひつじのぬいぐるみを抱いて眠ってる美少年からスタートです。あとはもう、やんちゃ系、ええと、何系なのか? 浅黒い肌、エキゾチックな美青年が駆け付けてくる、社長は眼鏡も凛々しい美青年、美少年美青年美青年美青年、この4人が一緒に暮らしているというシチュエーションまでBL/MLライクだ! けど、もちろんそうした表現が描かれているわけでなく、あったといえば、目覚めのキス的なものくらい。でも、男が二人出るだけで[中略]官能小説
といった方々には、もうこの漫画はそうでしかないのではないか。なんて思うくらいです。実は、こういうの割と好き。楽しそうなコメディですよ。
『みん☆うた』、これなんかは、そのまま『きらら』誌に掲載されてもおかしくなさそうな風に思います。合唱もの。高校入学、合唱部でがんばるぞ、やる気のある一年生、赤根詩幸と美紀のふたり。けど、頼みの合唱部はろくに活動していないという状況で、ふたりからがんばろう、そんな展開かと思ったら、あれれ、幽霊なのかい? それとも違うのかな。普通の部活ものにはせず、一味加えてきますね。で、この人は神父? なんかっかこいいお兄さん。これ、『きらら』掲載だったらお姉さんになってたろう、そんな感じでありますね。
『世界で一番美しいのは誰?』、性格悪い女の子が主人公。美人、けど性格が残念。よって彼氏がいたことがないっていう女の子。萌子。幼なじみの男の子、三四郎ってのがいるんだけど、やっぱりちっともそういう風にはなりそうにない。いえね、ツンデレと呼ばれるものっぽい雰囲気を微細に感じさせながら、実際的には自尊心高めのわがまま娘、ツンもデレもない、ええ、そうした文化に属する漫画ではないのですね。でも、実はこういうの好きです。絵柄は結構シンプル。恋愛もの風味のコメディですね。楽しんで読めそう、そんな感じです。
- 『まんがタイムLovely』第18巻第2号(2011年3月号)
引用
- 野々原ちき『姉妹の方程式』第1巻(東京:芳文社,2004年),13頁。
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