2011年2月26日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2011年4月号

『まんがタイムオリジナル』2011年4月号、発売されました。表紙のテーマは雛祭りでありますね。『ラディカル・ホスピタル』、山下ナースが十二単でお姫様ですよ。お内裏様は当然榊先生、お酒が切れて、ちょっと残念そうでありますね。さて、お内裏様にお雛様、ときたら、あとは三人官女に五人囃子ですね。三人官女は東屋めめ『満開!Sister』と『すいーとるーむ?』から、五人囃子は『ハコぺけ』から。なかなか。これはいい感じ。で、雛祭りの主役は『らいか・デイズ』らいかであるようです。ところで、菱餅って食べたことないです。

『文豪ちゃん』、人気あるのかな。前の方に出てきてますね。文豪擬人化(?)もの。それとも男女逆転文豪? なかなかに面白くて好きなんですが、漱石がいい感じにキャラクター確立させていて、頭でっかち、人を誉めない、人付き合いは好きでないみたいだけれど人好きのする性格なのか、友達には不自由してないみたいですね。しかし、あの芥川とのからみとか実にいい感じ。いや、ほんと、漱石はかなり気にいってます。そして啄木。この子もすごくいい。あの手この手、手段を選ばない感じが最高です。

『ハコぺけ』、連載になったそうで、それは嬉しい。演劇もの。地域劇団っていってますね。やる気あるんだかないんだかわからない団員たち。あの上手下手の話とか、確かにあれごっちゃになってる人いますよね。私もそうでしたよ。こうした舞台の用語、慣れないうちは難しく、暗転はわかる、ころがしわからない、板付きわかる、ゲネプロわかる、わらうはわかるけど使ったことない、普通に撤収っていってましたね。ええ、こういうの出すと、劇団ものっぽさ強くなりますね。で、これ以降はあんまり劇団ものっぽくならなくて、それで困るのはまじめに稽古したいてんこさん。こういう雰囲気、いいですね。もうちょっと演劇寄りでもいいけれど、こういうのもまたいいなって思います。

『天使な小悪魔』。そね子は可愛くない、みたいなことになってますけど、冒頭1コマ目のそね子、可愛いですよね。かなりいい感じのお嬢さんですよね。っていうのはいいとして、今回、ぐっと話が動きましたね。そね子、ええと、マリリン、どちらでもいいのですが、まわりにいる人たちは夢も目標もあるのに、私はどうなんだろうと落ち込んでいた。そんな最近の流れが、ここで一番の底を作って、上昇に転換させられたのですが、その意識の転換するところ、よかったなって思ったんですね。転換のきっかけはまるの一喝だったわけですけれど、その後のそね子の内省、そこにはこれまでに描かれてきたいろいろがつまっていて、ああ、これまでの話、エピソードがここに集約されるというのかな。これはすごくいい流れであるなって思ったのですね。いや、ほんと、頑張る人の話はよいなって思わされる回でありました。

『オトメシュラン』、王嶋環の新連載ですね。フレンチレストランが舞台。オーナー美空瑤、この人、イケメンといって人気なんですが、実は女性っていう、そんな話であります。まだ冒頭、状況というか舞台、設定もろもろを説明している感じの強い、そんな段階であるのですが、でも面白かったです。特に、新アルバイト、江利あやかが出てからが面白かった。胸まで触ったのにオーナーを男と思ってしまう。あまりの失礼な言動に辞退しようと思ったけれど、目の前に並べられたご馳走に負けてしまう。ほんと、いいキャラクターだなって思います。いいキャラクターはルミ子さんもそうかも知れません。おばちゃん、というのはちょっと失礼だけど、あえてそういいたくなる、そんな造形。したたかというか、なかなかに手段を選ばないところあって、しびれます。そして、最後の2本。これは駄目押しでした。ベタといえばそうですよ。けど、真正面から直撃、そんな感じ。ええ、面白いです。

ところで、レストランの名前、ル・ボーシェル、まさに美空でありますね。

  • 『まんがタイムオリジナル』第30巻第4号(2011年4月号)

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