『まんがタイムファミリー』2011年4月号、発売されました。表紙のテーマは、音楽なのかしら。メインは『ぽちゃぽちゃ水泳部』カツ代がタンバリンを叩いてて、そのかたわらにはハンディカラオケ手にして踊ってる『ギュっとして!よねちゃん!』のよねちゃん、トライアングル持ってる『ひめごとノート』のヒロイン、姫。そして小鼓を持っている『椿さん』。これはただ音楽というだけでなく、桃の節句も意識してるのかな? いや、あるいはお花見、なのかも知れませんね。
『教師諸君!!』は、さよなら岩瀬先生でありました。眼鏡の先生、できる先生。ということで、扉ではみんな眼鏡を装着してまして、おお、西名先生がこの装束で眼鏡というの、めずらしい。いや、ほんと素敵。で、教頭先生なんですが、なんだろう、すっごく見覚えあるんだ。ええと、デ・ニーロ? ううむ、ちょっとわかんない。自信がありません。でもって、城先生素敵! といいたかったけど、意外と深沢先生がかっこよくって、わお、まいったな。いや、ほんと、まいったな。
岩瀬先生が転任する、というので、西名先生と出会った頃かな? この学校にやってきた頃のことから描かれていて、このころから西名先生にそれは上下左右じゃないよっていい続けてたんだ。そして若き西名先生の岩瀬先生へのアドバイス。このアドバイス受け入れたんだなっていうのは、今の岩瀬先生の眼鏡を見るとわかるんですが、そのことに感謝してらっしゃるんだな。そのエピソードの流れ方、見せ方、よかったなって思うのですね。今回の最後の舞台、飲み会、居酒屋。私は歓送会にも出ない、忘年会新年会にも出ないという人間ですが、こうした人の関係の成り立ち見れば、職場の皆と飲むというのも悪くなさそうだな、そんなこと思うんですね。それはもしかしたら、この学校の先生方を見て気負うことなどないんだとすごくリラックスできました
。そうした気持ちのありようあってのことかも知れません。そして最後の西名先生の今生の別れじゃないんです
。こうしたことをいえる、思えるっていうのは素敵であるな、そう思ったんです。
『ひめごとノート』、ゲストです。おとなしい絵柄だな、って思ったら、『美大道!』のさとさんの新作か。なんでゲストなんだ。で、この漫画、普通っぽい出だしだったのに、いきなり末代まで…呪います…!!
名前にコンプレックスを持ったヒロイン、その名は小早川姫。姫! ああ、いいますね、聞きますよ。麗とか姫とか、そういう字が使われた名前はつらいって。お父さん、お母さん、あなたたちの娘なんですから、鏡見たら、そういう字は無茶だっておわかりでしょう? みたいな話。いやあ、いかします。で、この姫ちゃん、おとなしそうな娘なのに、追い詰められると言動が不審になるのね。いいですよ。これは、さとという人の持ち味でしょう。ええ、『美大道!』もそうでした。で今回もそうで、やっぱり面白いわ。今回の軸は、作家である父との確執や、その事実をクラスメイトに隠す、そういったところにありそうで、また小説を書いている姫、彼女自身のこともなかなかに重要そう、などと思いました。
『チーフはかなめ!』、よいですよ。美容師チーフのかなめ、彼女がすごいことはわかった。では、主人公河本はどうなのか。彼のデビュー戦について描いた今回、気合いは充分、練習も万全、けれどそうそううまくはいかないっていう厳しさと、思ったようにできなかったことに落ち込む河本、その自分を否定しないではおられない彼の気持ちとか、これはすごく頑張ってる、ええ、力の入った漫画だと思います。チーフかなめとオーナー、それぞれのスタイルが描かれた今回。つまり、河本、彼はこれから自分のスタイルを見付けていくことになるのだな。そんなことも思わされて、そしてチーフの激励。おかしなやりかたなんだけれど、でもこうやって励ましてくれるっていいなあ、素直に感動したのでした。
『小悪魔さん』、なんか兄貴が妹に対し優勢だぞ。可愛いじゃん
からもっと可愛くなったな
のコンボ、素晴しいな、見事であります。で、扉絵のちょいと髪を持ち上げた小悪魔さ、ええと、妹さん、ものすごく可愛いですね。すごくエレガント、魅力的です。この妹、ええと、理々さん、最初のころは兄貴を振り回す魔性の妹だったけれど、今は随分おだやかというか、大人しい娘さんになった、そんな風に思います。普通に仲良く、ちょっとおちょくったり甘えたりする程度。あの、少女漫画に入れ込んでる兄に現在を見せるところなんてのは以前風ではあるけれど、いや、仲のいい兄妹ですよ。そして、他の兄妹。あの、鈴木の兄貴の誤解されっぷり、これは素晴しい。妹のコメントもまた素晴しい。で、あの哀れむような目、素敵、最高であります。
- 『まんがタイムファミリー』第29巻第4号(2011年4月号)
引用
- 駒倉葛尾「教師諸君!!」,『まんがタイムファミリー』第29巻第4号(2011年4月号),28頁。
- 同前,29頁。
- さと「ひめごとノート」,同前,59頁。
- 佐野妙「小悪魔さん」,同前,101頁。
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