2010年12月9日木曜日

『まんがタイムきらら』2011年1月号

『まんがタイムきらら』2011年1月号、発売されました。表紙はクリスマスであります。『天然あるみにゅーむ!』の面々がサンタクロースのコスチューム、といいたいが、なんだ、ひとりだけどてらじゃないか。というか、見ればひとりひとり衣装が違っていて、それがただデザインが違うっていうんじゃなくて、その色合いなんかから違う。ああ、なんだろうこの持ち寄り感。いや、持ち寄り感を強めてるのはどてら娘だと思うのだけど、これが不思議と身内感感じさせて、アットホーム! であります。

『Rainbow Starbow』、新連載であります。音楽もの、しかも同人音楽を扱った漫画でありまして、ちょっとなんだか不思議な感じもしないでもない。でも、これもひとつの音楽活動のあり方ということで、ちょっと興味深いなと思わされます。クラスの友達に誘われていったライブでのこと、ステージの上のあの人となにか繋がった気がした。その興奮がヒロイン美咲を駆動する、その感覚がよかったです。しかし、これはまずはファンとしての活動があって、そしていつか自分たちも歌い手、作り手になろうというような展開するのかな。いや、今はあえてなにも思わず、予想せず、ただ描かれるものを見ていきたいと思います。

『スマイル・スタイル』、ゲストです。とりあえず作者の名前がいかします。筋肉☆太郎。ええーっ! なんか『辣韮の皮』などちらりと思い出しながら、カラーページ、漫画を見てまたええーっ! ですよ。可愛い絵です。ちょっとシンプルな感じ。けどそのシンプルさ悪くないなって思って、読み進めれば面白い。半端な時期に入寮してくる女の子。この時期に転校って珍しい。なにか訳有りだろうか、との妄想が暴走してえらいことになってという冒頭、いやいや面白かった。実はちょっとスロースタート気味かなと思ったんですが、そんなことはありませんでした。ジャンルとしては百合ものでいいのかな。女の子が好きな女性が出てくる。けど、決定的に百合的展開でいくというわけでもないようで、ヒロインはそうと誤解されているだけ、という模様です。でもって、最後の最後の落ち、ずっとここまで引っ張ってきたヒロインの名前、ああ、なるほどね! これはいい落ち、一発で名前を覚えてしまう。実に効果的と思いましたよ。

『さつきコンプレックス』、これ素晴しい。いや、違った。ゲストです。セーラー服、美人のお姉さん、ほーら早く起きないとチューしちゃうぞ、まあなんてこと! と思ったら、あら、兄貴なのですか。うん、とてもいい。微妙に挑発的、でもって弟にべったり。そのお兄さん、皐月は男ながらその可愛さで大人気という、けれどその様子にちょっと面白くない弟とか、その面白くないっていうの、ああ、すごくよく伝わってくる。お兄ちゃんが他のやつらに笑顔振り撒いたりするのが嫌だっていいましょうかね、もうえらいこと強烈に作用するものだから、いやもうこれはいいですよ。面白いです。続き、ものすごく楽しみです。

『狸と狐の化け合戦』、ゲストです。かいつまんで説明しにくいな。校内で出会った狸は知り合いの八島だった。同じく校内に潜んでいる狐と化け合戦をしているという狸に付き合って校内をさまよう日向だけれど、完全に飽きている、完全に疑っている。昔から狸は少々ぬけたところがあるみたいにいわれてきているけれど、実際これもそんな感じで、じゃあだったら狐はどうかというと、こちらもそれなりにぬけてるっぽいですね。でもって、合戦っていうの、仲が悪いわけでも争ってるわけでもなくて、なんだかいちゃいちゃの延長みたいで、そりゃあこんなのにつきあわされてたと知ったら日向も怒るわ。全体にローテンションというか、決して大人しいわけではないのだけど、全体にあえて抑えてるような感じがあって、そのテンション、とりわけヒロインのテンションがよかったと思います。

以上、今号の初登場作でした。

  • 『まんがタイムきらら』第9巻第1号(2011年1月号)

引用

  • シュガー「さつきコンプレックス」,『まんがタイムきらら』第9巻第1号(2011年1月号),109頁。

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