『まんがホーム』2011年2月号、発売されました。表紙は見事にお正月。振袖着物がいっぱいで、中央にうさぎみたいに飛び跳ねているらいかがあって、周囲には、うさぎの羽子板持ったみえこ、としゆき夫妻、雑煮食べてるうさ耳なにげさん、お酒飲んでる楓、ああ、この人も振袖だ! そして、まさに干支そのもののうさぎ先生。すましてお雑煮、すっとぼけた感じが素敵です。
『天国のススメ!』、晴着を着たいおばあさん。それで十子が着て、小町さん乗り移るという、なかなかに不思議な展開でした。けど、喜ぶ十子、家族みなから責められる太一。さらには小町さんの感じる十子のドキドキやら、そして心配されて嬉しい十子やら、折々に表現される感情の機微、それがとてもよかったのでした。
『ミライカナイ』。未来人たちが、普通に生活するようになってからでしょうか、ものすごく面白くなってきています。今回は正月直前の状況、えらいことやる気のムーとかすごくいい。掃除に関する情報は現地調達、誰よりも伝統志向。真面目さが彼女のよいところ、とはいえ、この度を過ぎたといってもいいかも知れないくらいのひたむきさ、面白いわあ。お嬢さん、必死です。しかしフェイたちの未来には、除夜の鐘の伝統は失われて、ただそういった風習があったと伝えられるばかりになってるんですね。私の予想では、きっとその風習は残る、であるのですが、漫画としては、私たちが普通に経験してることが、将来においては歴史上のこととなっている、そういう方が面白くて、派手な未来の年越しと、その未来から来た人が感じている今の年越し、その感慨を語る様子とか、すごくよいと感じたのでした。しかし、フェイとムーが元気というよりか、ヒロシの盛り上がらなさというか、まだ若いのに! ほんと、まだ若いのに。苦労しすぎで老けたんでしょうか。
『おせわになります』、ゲストです。面白いですね。絵柄は洗練されてる感じ。可愛さよりも現実味、そんな雰囲気であるのに、ちゃんと可愛げが出てるのがいい感じです。四コマというより八コマという構成なのですが、それが面白い。仕事もの、そして結婚に焦る女性もの? ベースがしっかりしてるから、ネタもうまく機能していて、とてもよいと思います。この方、ベテランの方? 調べてみても全然情報出てこないんですが、そう思わせるくらい達者と感じます。今回、中でも面白かったのは、会議室の話。日常のプレッシャー、夢で実感させられたヒロイン、その冷静な感想が面白かったです。
『センセイあのね?』、あいからずいい感じ。先生を好きになってしまったつぐみ。その感情に気付いてからの様子、もうもどかしいというか、いじらしいというか、ほんと、かわいくてしかたないんですね。目が合って意識し、さわられて意識し、水着見られたこと思い出して後悔。それまでまったくといっていいほど屈託がなかった、素直そのものだった、そういう様子が描かれているからこそ、今の気持ちの浮つき、自分自身の感情に戸惑い、落ち着かない、そんなつぐみが見事に映えるんですね。面白さは、つぐみの可愛さに由来している。しかし、その可愛さっての、ただ見た目に可愛いというだけでない。振る舞いで見せる可愛さ、それがとてもうまいです。
- 『まんがホーム』第25巻第2号(2011年2月号)
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