2010年12月23日木曜日

『侵略!イカ娘』 オリジナルサウンドトラック

 私はもとよりサウンドトラックというのが好きでして、昔から気にいったアニメや映画があれば、サントラを買って、繰り返し繰り返し聴いたものでした。それは、昔は全話収録のビデオやらLDやら出るなんてことがまず期待できなくて、また出たとしても容易に買える価格じゃなくって、だからサントラを買って思い出補強するしかないという事情があったからなんですね。でも、そうやってサントラをいろいろ聴いていれば、その楽しみ方というのもできあがっていく。収録の仕方も、アレンジされてるものあり(サントラとしては疑問だけど)、数曲を1トラックにまとめたものがあれば、短かくともバラで収録するものもあり、私の好みは後者ですね。おそらくはこうした好みが一般であるのでしょう、最近ではバラが当然って感じになっていて、私としては嬉しいかぎり、っていうか、そうじゃないとサントラじゃないと思うんですけどね。

さて、『侵略!イカ娘』サントラでありますよ。こちら、堂々の58トラック、ああもう、素敵すぎじゃなイカ! トラックが多いということは、1曲1曲はどうしても短くなりますよね。というわけで確認してみれば、短いものは21秒、オープニング、エンディング曲を除いたものを平均すれば、1曲あたり58秒ってところ。大変コンパクトにまとまっております、といいたいけれど、実はこの中に6分18秒なんてのがある。これ、第5話Cパート「飼わなイカ?」のBGMでありますよ。サイレント、動きで見せる異色回なのですが、絵に合わせて音楽がきちんと作られていて、コメディタッチあり、ミニイカ娘と一緒にめぐる季節を過ごす、その表現などはまるで心が踊り出すかのような盛り上がり、膨らみがあって、そして最後にしんみりとしめられる。絵の力、音楽の力が相乗してる見事な回であったのでした。

こうした曲が丸ごと収録されている。すごく嬉しいなあと思うのでした。また、『能面ライダーのテーマ』など、当然はいっていて欲しいというものがしっかりと収録されていて、これ第6話Aパート「ヒーローショーじゃなイカ?」で使われたものなんですが、ただこの1回のために、歌までちゃんと作ってるという、この頑張りが素晴しい。で、インストゥルメンタルもあるんですけど、こっち、ちょっとだけ長いんですよ。歌をサックスで置き換えただけじゃないんです。こういう違いのいろいろ見えるところ、実に面白い。サックスといえば、このアニメのBGM、サックスがよく使われてるなと思っていたんですけど、サントラで聴けば、そんなにサックスばかりではないんですね。それもまた意外で、実際曲調は多様、で、この曲、耳に覚えあり、っていうのがまた多いんです。ちゃんと印象に残ってるんですね。

この曲好きだなって思っていたもの、「イカ・スカ・リズム」(猛烈に数学の問題を解いてるシーンのBGM)などはトップクラスでありますが、そういう気にいったものを繰り返し聴けるというのも嬉しいことです。他には「イマイチでゲソ」とか「これは何でゲソ?」とか、微妙なタイトルつけられたものが気にいっていて、これ、タイトルは後から適当につけてるんだと思ってるんですけど、この曲いいなと思ったら「早苗でゲソ」、早苗の専用曲!? だったりするのも面白かった。あと、気にいってるといえば、ぶんちゃぶんちゃ、ってやつ、「夏の海日和」ってタイトルなんですけど、これも好き。

こんな風に、これまではあのシーンで使われてる曲がいいなっていうしかなかったところが、具体的にこの曲が好きといえるようになる。サントラのよさっていうのは、こういうところにもあるなって思ったのでした。かくして、現在、サントラと主題歌シングルを一緒にしたCD作って、絶賛ヘビーローテーション中であります。

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