『まんがタウン』11月号が出ましたね。コンビニの棚。なんだか、ちょっとドキドキしながら探して、いつもどおりの表紙を見たときにはなんだかほっとさせられるものがあって、おそらく、そう思った人も多かったんじゃないかなって思うんです。いやね、やっぱりね、ショックだったんです。私はもう長くアニメも見てないし、漫画もそんなに入れ込んで読んでたわけでもないしで、だからわりかし平気なんじゃないかなって思ってたんですけど、でも確定の報が流れたときに、思わず声が出るほど驚いて、愕然として、ああ、確かにその存在を感じていたんだと思わされて、感情が整理されるまでちょっとかかりましたね。でも、こうやってしんみりとした話ばかりするのはよくないことかも知れない、そう思うから、『タウン』がいつもどおりに出たように、私もいつもどおりに書きたい、そう思います。
『ちはるさんの娘』、3号連続の第3回っていうから、これでまたしばらく拝見できなくなるのかな。今回は、担当の梅本くんが愛想尽かされる話、かと思ったら、どうもそうでもなく、ええーっ、こうやって恋愛感情みたいなのを描いていったりするのかな。以前からそういった感じはありましたけど、ちなつさんはずっとバツイチひとりものを貫くものだと思っていたから、なんだか意外な感じです。で、梅本くんは社会人としてはちょっと問題ありのような気もしないでもないけど、この行動力は素直に賞賛したくなる域にあるなって。しかし、仕事に関係することなんだから、不義理なことはしないで、ちゃんと事情話して応援要請すればいいのにさ、と思う私は、嘘つかれるのがどうも好きではないみたいです。
で、ここで次になにか繋がるのかなと思ったら、3号連続の第3回ですから、ああ、これ単発なのか。なんか惜しいなって思ってしまいました。
『70's 愛ライフ』は、あれ? インベーダーゲーム2度目? 印象は以前の方が鮮烈で、それはブーム当時の熱狂、狂乱ぶりが強く表現されていたと思ったからで、いや、しかし実際ものすごかったっていいますね。私はブーム後の生まれだから詳しくは知らないけど、聞くほどに異常としか思えないほどの影響を社会に与えていたっていうのを実感して、ゲームがブームになることはその後も幾度もあるけれど、話に聞くインベーダーブームをしのぐものってちょっとないんじゃないかって思ってしまいます。だって、百円玉が足りなくなるって、なんだそりゃ、ちょっと待てって思います。ほんと、どんだけのブームだったんでしょうね。
『光の大社員』は、忍者OLすずなさんがその素顔を明らかにして、しかしこの人、忍者係長に相手にしてもらいたくて仕方ないのかな。しかし目付きの涼しい美人なのだなあ。そして、秘書のちはる君。ヘルメットも似合っていて、いや、この人とてもいいな。
しかし、こうしてキャラクターが可愛いのもさることながら、ギャグの面白さもかなりのもので、その辺に置くなよ!!
とか、しまったッ!! つい習慣でコメをッ!!
とか、めちゃくちゃ面白かった。あの石原副部長の慌て具合が、実によくって、確かにああいうシチュエーションがあれば、焦る人はありそう。そういう感じが、実にリアリティ感じさせてよかったのでした。
『節約家・カオルさん』の富田さん理論、経済貢献ってやつは、私もたびたび口にしてしまってるなあ。ちょっと反省。いや、不況下において、無闇に支出切り詰めてみんなで苦しくなるよりも、せめて普段どおり、できればちょっと大きな買い物もして、動かせるものは動かしたい。でも、これはやっぱり浪費のいいわけなのかもなあ。なにごともほどほどにしておくのが一番いいんだろうと思います。だから、小清水くんも、それはそれでいいのよ。
『ほほかベーカリー』、新人の紹介も終わり、もはや通常営業ですよ。パン屋の営業にはあんまり関係しない話でしたけど。お題は、ももたろう。色々足りなくて、またまたいいかげんで、そのいい加減に話を進めて、いい加減に問題を解消していくのりのよさは、やっぱり最高で、熊のあしらいとか、その絵の雰囲気も含めて最高だったと思います。
『嫁の名はキリコ』が、なんかしんみりとさせる人情話で、この人はなんか古典芸能好きみたいだから、こうした雰囲気を作るのもうまいのかもなあ。いつもの雰囲気とは違って、けれどこういうのもよいなあと思わせるものがありました。いつもいつもこうでは、しめっぽくて重たくって、駄目かも知れないけれど、たまにこうしたものがあると、印象も深く、情に訴えて、よいかもなって思いました。
『よせ☆あげ』の瑠璃華は、人物紹介にも出してもらえてないし、以前はツタンカーメンといわれたかと思えば今回は唐傘。なんという扱い! つくづくおいしいポジションです。実際、この人が今のポジションを獲得してから、面白さも増したと感じられて、といったわけで、随分気にいっているみたいですよ。しかしこの人、なにもできない系のキャラクターかと思わせて、普通に料理ができたり、ちょっとかわりものってだけで、結構ちゃんとした人なんですね。そのギャップはなんだかいい。あの、えっへんってのもいい。ちょっと魅力的だと思ってます。
『みねちゃんぷるー』は、先生の恋模様を少し進展させて、わかばの策略、揺れる先生の思い、そして女子中学生の制服が入ってしまう大人の男。なんだか微妙に混沌としてきてますが、この混沌は次回で解決するのかな? でも解決の前に一波乱ありそうで、ちょっと面白そう。楽しみです。
そして、ここで少し黙祷したく思います。なんといったらいいのかわからない、それはつまりはまだ整理しきれてないってことなのだと思いますが、それでも、言葉にはちょっとならないけれど、哀悼する、そんな思いでいます。
黙祷。
- 『まんがタウン』第10巻第11号(2009年11月号)
引用
- ÖYSTER「光の大社員」,『まんがタウン』第10巻第11号(2009年11月号),94頁。
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