2007年11月17日土曜日

ゼルダの伝説 風のタクト リンクの4コマ航海記

よし、なんだ、『風のタクト』も買っちゃおう!

実は、こんなこといっていたときには、すでに注文するのボタンを押したあとだったんです。かくして目当ての本は本日届いて、読みました。感想はというと、面白かった。絵の雰囲気はずいぶん違っている……、これは最初同時期に同じ雑誌で連載を持っていたからかと思ったんですが、どうもそうではないようですね。ゲーム内及びオフィシャルのデザインに則して書かれているようで、確かに見れば見るほどその通りという感じがします。ってことは、この漫画に描かれている内容もゲームそのままと考えていいのかな。 — いや、それはあるまい。だって、まさかこんなにもナンセンスで素っとぼけた雰囲気を持ったゲームじゃないでしょう。すなわち漫画の味はÖYSTERの持ち味そのものといえる。だから、きっとÖYSTERファンなら楽しんで読めることかと思います。

しかし、いきなりサブタイトルで笑わせるのはやめてください。ナニカ イウテクレヤ。ああ懐かしい。それにミンナニハナイショダヨ。こんなのファミコンキッズにしかわかんないって。果たしてメインの読者であるNintendo Kidsにはわかったのでしょうか。

ちょっと余談、思い出のファミコン [ゼルダの伝説]ってページがあって、そこにはちょっといいお話がいっぱいあって、父との思い出系はなんだか懐かしさと暖かみと、そしてほろりと切なさがしみてくるようです。たった一言の台詞、ミンナニハナイショダヨ — 。この一言で、もうはるか昔に置き去りにしてきたと思っていたものに再会できるのです。ゲームっていうのは、ただそのゲームだけで終わるものじゃない。ゲームを取り巻くいろいろ、友達や家族、あの時好きで読んでいた本やテレビ、夜寝る前に、わくわくと想像するゲーム内の世界もあれば、それを絵にして友達に見せたこともある。そんな具合に、ゲームにまつわる思い出がどっとあふれて押し寄せてくるんです。

ÖYSTERの『ゼルダの伝説』は、あくまでも『風のタクト』をベースとして描かれたナンセンスな四コマでありながら、同時に『ゼルダの伝説』第1作をも内包して、そこには脈々と続き、愛されてきた、ゲームとその広がりがつまっているんでしょうね。『Nintendo Kids』を楽しみに読んでいた子供たちは、私が『ファミコン必勝本』を楽しみに読んでいたように、この雑誌をくまなく読んで味わい、もちろんÖYSTERの漫画も楽しんだことだろうと思います。『風のタクト』をプレイした子も、未プレイの子も一緒になって読んで、ああだこうだといいながら、その風景を思い出に焼き付けていったのだろうと思います。そして、ÖYSTERが第1作にたいする愛惜をこめたこの漫画は、将来『ゼルダ』を愛する子供たちに懐かしく思い出されることになるのでしょう。

こうして積み上げられ、深まり広がっていく世界がある。その世界には確かに私もかつて参加していて、その思い出をともに今もなお繋がることのできる世界がある。それはただただ幸いなことであるなあと思います。

引用

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