つい先日、まんがタイムWebなんてのがオープンしまして、まあ見にいったりしちゃってるわけです、四コマ漫画とか好きだから。そうしましたらコンテンツのひとつに漫画家リンクなんてのがありまして、私、あんまりこれまでそうしたのを意識していなかったんですが、結構な人がサイトやらBlogやらやってらっしゃるんですね。ふーん、なんて思いながら見ながら、結局開いたのが蛸壺堂ってなんだそれ。前から知ってるじゃないか。ていうか、たまに開いて見てるじゃないか。にもかかわらず、なおも開いてしまう。そして、開くと必ず読んでしまうのが『強制同居人』。だって好きなんだ。助けて美和子!! 無害なガンオタをよそおったホモと密室でふたりきりに
とかお前の面割れてるから「少年に女装させて喜ぶ特殊趣味の男」という深みにはまるだけだ
とか、もう最高だと思う。そして一通り読み終える頃にはですね、まもるの可愛さに完全にKOされてしまってて、あんなに可愛いんだったら少年もいいなって……。というわけで、今日取り上げるのはBLです。
『24時間KISSできない』はまさしく表紙買いでした。新刊で面陳列されているのを、これ、ちょっとどうだろうと思って買った。でもなぜかその後なかなか読む機会がなく、すなわち半年ほど寝かせてしまったってわけなのですが、けどこうして実際読んでみると、なんでもっと早く読まなかったんだろうってそんな気になるから不思議です。収録されているのは2タイトル3編。表題作『24時間KISSできない』が2作、そして『君さえいなければ』。どちらも弱気可愛い系の年上が受け、ちょっと強引で悪ぶっている年下が攻めという構図です。
実をいいますと、私はこれまでこうした本の需要層において論争が起こるという、それが理解できずにいました。俗にいうカップリング論争。どちらが攻めか受けかで激論が戦わされるといいますが、けどこの漫画読んで、ちょっとその気持ちが理解できたように思います。
どうも私、可愛い系の年下攻めがつぼのようです。普段は悪ぶってるのにいざとなったらへたれ受けみたいなのが好きみたいです。だから、ちょっと最初『24時間KISSできない』は乗り切れなくて、けれど『君さえいなければ』はよかった。クールを装う年上に、情熱をあらわにしながら素直になれない年下。真相を知ってしまったために傷ついてしまった自分のプライドを守るため、一度は相手を突き放すものの、それでも好きという気持ちは止められないというそこがよかった。そして自分の心の変化に戸惑いながら、それを受け入れ、そして自分に向けられた愛を受け入れるというそこもよかった。BLらしいシンプルで強引な導入も、のちの気持ちの揺れ動きを重点的に描くためのスタイルだと考えれば気にならない。行きつ戻りつする気持ちが最後には寄り添うという、いわば王道といえるストーリーに、ああ、面白かったとそう思ってから『24時間KISSできない』を読み返せば面白かった。こうして私の守備範囲は拡張されていくのだろうなとしみじみ思える一冊でした。
けど、『君さえいなければ』がよかったっていうのは、その可愛い系の年上に不幸な影が差していたからなんじゃないかと思うんですね。なんか、そういうのに私はとことん弱いようです。二人して仕合せに向かって歩いていければいいじゃないかなんていうラストは、もう直撃しますね。だから結局は、これもまたひとつのつぼであったとそういうことなのかも知れません。
- 梅沢はな『24時間KISSできない』(drapコミックス) 東京:コアマガジン,2007年。
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