ミュージカル・バトン企画第五夜。問四「よく聞く、または特別な思い入れのある5曲」の三曲目は、おそらく私が覚えているかぎり、最も古い時期に学んだ曲についてです。
私が通っていた幼稚園では、音楽に関係する特別なクラスがあって、放課後(っていうの、幼稚園でも?)に希望者だけが集まって、楽譜の読み方を習ったり、鍵盤の並びを習ったりすることができました。鍵盤といっても鍵盤ハーモニカだったのですが、このクラスの集大成が『河は呼んでる』。やたら大きな五線譜にならんだやたら大きな音符、階名も書かれていたことを思い出します。
私はこの三拍子の小品がたいへん気に入っていまして、今も階名で歌うことができます(って、そりゃ当たり前なんだけど)。ピアニカで吹いて、ピアノでも弾いて、小学校でリコーダーを習えばそれでも吹いてと、ただメロディをなぞるばかりではありますが、それでも気に入っていたことに違いはないのです。
さて、『河は呼んでる』ですが、私はこれがどういう曲であるかとかをずっと知らずにいたのですが、この正体がわかったのは大学を卒業してからのこと。テレビで見ていた『フランス語会話』でこの曲が取り上げられたのです。
忘れもしない名コーナー「ファビエンヌと歌おう!」に『河は呼んでる』が取り上げられると知って、私は色めき立ったのを覚えています。なんといっても、好きだったあの曲が歌であったことも驚きなら、それが私が好きで学んでいたフランス語の歌詞を持っているというのも驚きで、そう、『河は呼んでる』はフランスのシャンソンだったのでした。もともとは同名の映画『河は呼んでる』のテーマソングで、どうも世界的にヒットしたのだそうですね。特にテーマソングは広く歌われて、シンプルで親しみやすく、どこかトラディショナルに通じる雰囲気もあって、愛唱されたのでしょう。メロディも、初学者向けの練習曲として今もさまざまに用いられているようで、その広がりの多様さをうかがい知れようというものです。
実をいうと、私はこの歌はこの歌だけで知っていて、映画は見たことがありません。歌詞はフランス語会話のテクストをしっかり残しているから、いずれ私はこの歌をギター伴奏で歌えるようにするでしょう。
その日はいったいいつでしょうね。楽しみですね、楽しみですね。
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