2005年4月24日日曜日

ウイルスバスター

 なんか昨日からテレビのニュースや新聞で、ウイルスバスターがどうとかこうとかで問題が出て云々、とにかくたくさん報道されてて驚いてしまいました。コンピュータが今の社会にどれほど食い込んでいるかということ、そしてコンピュータがどうにかなっても、人の力でなんとか回せていけるということ。まあ、そんな感想はさておきまして、実は私が最初に思ったことというのは、トレンドマイクロは運が悪かったなあというもの。シェアの高さがあだになったなあと思ったのでした。

確か、私の記憶が確かならば、McAfeeも以前似たようなことをやっていたはずで、ですが影響範囲がそれほど広くなかったためかさほど話題にはなりませんでした。それにこういう不具合をいうのなら、ついこないだもAppleがMac OS X 10.3.9アップデートでJAVAに不具合を生じさせたり、Microsoftだって最近ではXP SP2のリリース時に大混乱を引き起こしたりと、どこもあんまり褒められたような状況ではないと思います。

けど、今回のトレンドマイクロはその影響範囲の広さ、深刻さ(なんせCPU使用率100%だもんな)から見ても、ご愁傷様といわざるを得なく、シェアの拡大したベンダーは社会的責任の重さも背負わなければならないのだなあと、ちょっと不憫にも思ったのでした。

実をいいますとね、私の今の職場でもウイルスバスターが使われていまして、この話、他人事ではないのです。たまたま発生が土曜日だったから影響は少ないと思いますが(トレンドマイクロにとっては不幸中の幸いだったと思います)、明日職場に行けばなんらかの対処をしなければならないかもなあと思ったりして、参ったなあと思ったり思わなかったり。いずれにせよ、とんだ大ポカをしてしまったものだと、前線で働く営業各氏やその他サポートセンターなどのご苦労を思うと、ちょっと泣けてきますなあ。

私は今なお職を転々としている途中ですが、これまで職場を振り返ってみれば、ウィルス対策ソフトウェアを入れていた三職場中二職場がウイルスバスターを利用していました。

私は長くMacintoshユーザーをやっているので、ウィルス対策ソフトウェアベンダーというとSymantecを思い浮かべるのですが、けれど数年前のトレンドマイクロの戦略を思い起こせば、最大シェアを奪ったのもうなずけるように思います。

ウィルス感染の疑いがあり、けれど対策ソフトを入れていなかった! とかいう場合、トレンドマイクロのサイトに行けばActive Xを利用して、オンラインウィルス検索とかができたんですね。それどころか、ソフトウェアをダウンロードすればそのまま体験版としてフル機能を利用できて、コンビニとかに行ってもウイルスバスターが売っててとか、とにかく手っ取り早くウィルス対策をと思うと、ウイルスバスターが浮上してきたのですね。

けれど最大シェアを獲得して気の緩みでもあったんでしょうかね。しかしなにがまずいといっても、テストを充分に行わずリリースしたということに尽きるでしょう。

ウイルスバスター自体は決して悪い製品ではないと思っているのですが、それだけに残念なことであったと思います。

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