2005年4月20日水曜日

トゥルーライズ

 カリフォルニア州知事としてご活躍のアーノルド・シュワルツネッガー主演の映画で、俳優シュワルツネッガーが大人気の頃に作られました。この頃、シュワルツネッガー映画はもはや一ジャンルを築いたといってもいいくらいに量産されていました。ファミリー・スパイ・コメディである『トゥルーライズ』もそうした映画のひとつです。

この映画は、いかにもハリウッドというのりを楽しめるなら実におすすめの作でありまして、なにがいいといっても、シュワルツネッガー演ずる諜報員ハリーと家族の間に巻き起こるどたばたが面白いんですね。

ハリーはスパイですから、自分の仕事について誰にも知られないようにする必要があるんですね。だから、家族にも秘密。普通の会社員みたいなふりをして生活をしていて、スパイとしての顔を知らない家族からは頼りない父親と思われているのです。

妻は、平凡な夫との生活に退屈して浮気を試みるし、娘は娘で父親を馬鹿にしきってるしで、けれどひょんなことからハリーの家族が事件に巻き込まれて、ハリーは今まで秘密にしてきた真実の姿を……。

てなわけで、結局のところこの映画は、私の好きな形式である秘密のヒーローストーリーの系譜にばっちりつながっていると、そういうわけなのですね。

映画の基本軸は、家族のためにお父さんがんばっちゃうよ! というものなんですが、そのがんばり方が間違ってるというのは私だけでしょうか。軍のハリアーを奪って、家族を、娘を守るために破壊のかぎりを尽くすというなかなかに無茶な展開が、頭悪くて素敵です。

実は、私は、こういう馬鹿な映画というのも好きだったりしまして、最後の最後、家族を無事助け出し、ついでに権威の回復にも成功したお父さんの感動的名場面に、ビルとか橋とか吹き飛ばしてたけど、それについてはお咎めなしかい! と突っ込み入れるのも楽しいものじゃありませんか。実際映画の中でもなんのフォローもなしに日常生活に戻ってますから、あんまりな場面にも、そういう馬鹿さ加減を楽しむというスタンスで望むのがよいのかと思います。

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