2004年10月23日土曜日

ノンデザイナーズ・デザインブック

 私は高校を卒業後シャープの書院を買いまして、今の若い人は書院といってもなんだか分からないかも知れないので補足しますと、ワープロです。今はコンピュータが全盛で、ワープロといえばコンピュータ上で動作するソフトウェアのことになってしまっていますが、昔はワープロの専用機なんてのがあったのでした。ワープロと表計算とちょっとした住所録管理なんてのができて、価格は今のコンピュータくらい、あるいは高いくらいでした。

ワープロを使えるということはどういうことかといいますと、個人でもフォントを扱えるということでありまして、つまりちょっとした印刷物を作りたいときに重宝するのでした。私は音楽関係の知人が多いので演奏会のプログラム作りなんかを頼まれることも多くて、見様見まねで文字を組んでレイアウトに格闘して、もちろん複雑なデザインなんてできないし画像の取り込みなんてのも無理だから、プリントアウトを切り貼りしたりして、ちょっとしたお小遣い稼ぎにもなったんですね。古きよき時代の話です。

私はセオリーもなにもなしになんとか組んでやっつけるという、まったく見様見まねの我流であったのでした。ちゃんとデザインを学びたいと思ったこともありましたが、資金や時間の余裕がなく、やるべきことは他にもあってそれはかないませんでした。そんな私のデザイン理論は、ロビン・ウィリアムズ(役者とは別人です)の『ノンデザイナーズ・デザインブック』に学んだものであります。

私、これを書店で偶然見付けて、まるで宝の山でも見付けたように狂喜しました。内容は分かりやすくシンプルで、けれどデザインの初歩を知るにはうってつけです。今までやっていたことの裏付けになったこともあれば、間違いを知ることにもなって、とにかくひとつの指針ができたのです。ああ、けれどちょっと遅かった。この本を手にした頃には、プログラムやちらし作りとかから手を引いちゃっていたんですね。

『ノンデザイナーズ・デザインブック』は、ちょっとしたデザインをやってみようと思っている人には間違いなく役に立つ本です。一読すればデザインが変わること請け合いですよ。

ノンデザイナーズのシリーズ(けれど『ウェブブック』はお勧めしません)

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