2013年5月16日木曜日

『まんがタイムきららミラク』2013年7月号

『まんがタイムきららミラク』2013年7月号、発売されました。表紙は『夜森の国のソラニ』、見返りソラニであります。奇麗。なにかいつもと印象が違う、そう思ったら、ああ、ソラニの向こうに青空が広がってる。青空、積乱雲、そしてソラニはどこにいるのだろう。鳥籠なのか、それともなにか展望台のような場所なのか。白い手すりがぐるり、円になってまわりを囲んでいる。小さな天井を支える構造、それも籠のようであり、いやそうじゃないんじゃないかとも、いろいろ思わせてくれるんですね。着ているのは、いつものドレス? 黒いマントを脱いだだけ、そう思うのですが、いつもとは随分違う、そう思わせるのは、やはり昼の光のもとだから、なのかも知れませんね。

今日は初登場ゲストについて!

『ラスボス兄貴!!』、これ、面白いな。転多木兄貴、朝から穏かじゃない。妹あづみがいうのです。彼氏ができたんだそうですよー。兄貴ショック、妹大事で妹大好きで、中学まで一緒に風呂に入ってたというほどの男、まさにシスコン。そんな兄貴から彼を守らねばならない! みたいな展開なんですが、その彼の存在ですよ。描かれない! 妹あづみの口から語られるのは、彼、彼氏、そうした呼び名、それだけで、具体的にどういう男なのかとか、さっぱり示されない。なにこれ、面白いな。妹の友達たち、キューちゃんに絢芽もあづみの彼氏発言に盛り上がって、兄貴は兄貴で友人昼帯と一緒に作戦会議。いや、昼帯はつきあわされてるだけか。

面白いですよ。妹たち女子3人組、それぞれにキャラクターが明確で、からかってみたり、じゃれあってみたり、けれど、あづみのこと本当に応援してるのね。兄貴は兄貴で、彼女なんかいたためしがない。けれどモテないわけでもなくて、トツガヤなる暗可愛い女の子、密かに思いを寄せられてたりもする。トツガヤのネガティブ、これも面白いんだけど、その友達のオーちゃん含め、妹組、兄貴組とはまた違う極が用意されてるんですね。この妹組、兄貴組、トツガヤ組、ひとりひとりがしっかりどういう人なのか描かれた上で、それぞれにどういう方向を向いている、どういう関わり方をしようとしているか、それが第1話時点でもわかる。よくよく整理されてるんだと思います。それに、皆、いきいきして、可愛くて、そうしたところも実にいい。いや、トツガヤはあんまりいきいきって感じじゃないですけどさ、でもとてもグッドですよ。これは期待できる! そう思わされた、しっかり見事な第1回の導入であったと思います。

ああ、絢芽ちゃん、めちゃくちゃ可愛いよね。そんで、めちゃくちゃいい子よね。

『こばとスマイル』、これも悪くないですよ。この春、高校2年生になった綾川りこ。父ひとり娘ひとりの父子家庭なんですが、そこにやってきたのがこばとちゃん。父の同僚の娘さん、今日から預ることになりました、っていうんですが、事前に知らされてなくて、しかもお父さん出張中で留守。そりゃ困るよなあ。大谷こばと、大人しい子。素直で、喜びとかもろもろ表情によく表れて可愛い。りこがそう思ってるのもよく伝わってくる。いいですよ。りこにしたら、突然妹ができたようなもの。お姉ちゃんって呼ばれてちょっと嬉しい。スーパーマーケットで試食もプリンも、ちゃんとりこの分を考えてくれていて、それが嬉しい。ええ、このふたりの関係、ほのぼのとして、見ているこちらもなんだか嬉しい。最初は驚いて戸惑ったりこだけど、夜にはもう仲良くなってて、あの手をつないであげるとかすごくいい。あれ、こばとが暗いのを怖がるの、普通に子供だから? それともやっぱりなにかある? みたいなこと思ったりもしたんですけど、まあ、なにかあるならおいおい語られますよね。しかしこばと、洗濯物に埋もれてるとことか、うとうとしてるとことか、ものすごく可愛いです。眠くてたまらないっていうの、うん、しっかり見事にお子様でグッドです。

『Lスイッチ』、大輝の前に突然現れた二人の少女には秘密が、というの、ええと、嗜虐だったり被虐だったりなんでしょうか。従姉妹のふたご、さくらさんとミドリさん。さくらさんは縛られたり叩かれたりが好きで、ミドリさんは縛ったり叩いたりが好き。大輝は、寝坊するとミドリさんに縛られて足を舐めるよう命令されるんですね。ふたりとも大輝のことが好きな模様。まだ小さな妹桔梗もお兄ちゃんのことが大好きで、きーちゃん、さくらミドリに比べてずいぶん幼い。これは実際年が下なのか、あるいはさくらミドリがませてるだけなのか? ミドリが可愛いなあ。いや、縛られたり叩かれたりしたいわけじゃないです。学校いく時の普通の格好ね、あれが可愛かったのです。タイトルの『Lスイッチ』というの、ラージ、ミドル、スモールのLなのかな。で、サディスト、マゾヒストのS、Mも含めてるのかな。ともあれ美少女から求婚される大輝。ただ好かれてるってだけじゃないのかもなあ、みたいな雰囲気も感じるんだけど、それはまあおいおい。さくらもミドリも可愛い、それがもうなによりだなって思いました。

  • 『まんがタイムきららミラク』第2巻第7号(2013年7月号)

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