2013年5月17日金曜日

『まんがタイムファミリー』2013年7月号

『まんがタイムファミリー』2013年7月号、発売されました。表紙は、『ぽちゃぽちゃ水泳部』の面々による『不思議の国のアリス』をメインにして、『椿さん』の赤頭巾、『ひかり!出発進行』の桃太郎、児童文学や昔話、そうしたものをテーマにしているわけせすね。しかし、アリス、定番ながらもよいですね。カツ代がアリス、はっつー先輩が白ウサギをやっていて、あゆたんがチェシャ猫、かじりん先輩はトランプの女王です。首をはねよ、ですね。クールで素敵であります。

『教壇のポラリス』、これ好きですよ。いっつも元気な杏、けど傷ついたりもするんですね。熊彦がミラーボール持ってきた杏にちくりといっちゃったものですから、売り言葉に買い言葉ですね、杏もけっこうきつくいい返しちゃって、喧嘩みたいになるんですね。って、新しい顔ってのは笑ったなあ。きついことをいったことで、一番傷ついてるのは杏自身っていうのが、なんだか切ないですね。途中途中に、そこまで言ってたっけとか44星座とか、こまかこまかな笑いどころがちりばめられて、それがただ湿っぽいばかりじゃない、そうした雰囲気を作ってくれてるものいい。けど、それでも杏が引け目感じてたりするところ、そうした感情がちゃんと伝わってきてたから、日曜の夜、月夜のお花見、そこでの会話、それがしみじみと胸にしみて、よかったなって思ったんですね。先生、いい先生ですよね。ほんと、いいエピソードでした。あと、私服の杏、やたら可愛いです。

『統計少女×道徳少年』、ゲストです。高校の新聞部。消極的選択でもって、新聞部の扉を叩くことになった千代ヶ原猛雄。名前はゴツいけど、繊細そうな男の子。早速あだ名がついて、ちよちゃん。彼が出会ったのは、新聞部は新聞部でも、統計班。アンケートとって、統計とって、記事にする。けれど、その内容は失礼なもの、ちよちゃんいわく、正論だけど人権無視なのだそうです。内容のまずさに部長からリテイクをくらうのだけど、そいつにちよちゃんが手を入れたら、見事な記事に。統計班の面々、数字だけを重視して、人の気持ちなど全然考慮しないっていうんですね。統計班長の三条いちこ、製図担当の統道まどか、計算担当の比文かづさ。統計担当の彼女らと、常識モラル担当のちよちゃん。なんだか大変そうな部活動になりそう? けど、なんか女の子いっぱいで楽しそうなことにもなるの? わかんないけど、とにかくこれからこれから、描かれるもの、それがなにか、楽しみに思います。

博士の白衣女子攻略論』は、セールス電話の断り方がテーマですよ。実は私も苦手です。あのまくしたててくる営業電話。ああもう、めんどうくさいなあ。なので最近は最初から電話をとらない。消極的対応です。最初、浄水器のセールス電話というから、いわゆるニセ科学的水商売のことかと思って、えらいことチャレンジなさった!? いや、違いました。普通の浄水器です。波動とかクラスターとか、関係ないです。

赤星さん、セールスを断るの、苦手なんですね。意外、というかいろいろ相手のこと考えてしまうんですね。対して須藤さんの見事なこと。容赦ないっていうけど、いやもう、素敵だと思いますよ。見習いたい。今度、機会があったらやってみよう。途中、論文とか学会のこととか出てきて、理系作文について説明する赤星さん、よろしいなあ。なにか達観? 諦念? が感じられる。しかし、学会が開催されるから発表しようと、ええとこれは要旨かなんかなのかな? なんだか残念男子みたいにどんどんなっていく白銀くんですが、頑張ってますよね。自分は、この頑張りができんかった。もっとちゃんと学会誌に文章書いて送るべきだった。私は学会はひとつしか所属してなかったんだけど、例会とかちっともいってなくって、そういうのもちゃんとやっとくべきだったんかもなあ。なんてこと思いましたよ。そして最後にセールスの話に戻ってくる。主任の華麗な断り方、それ見て感心する丹沢さん、対してタチ悪いと眉ひそめる赤星さんと須藤さん。この対照が面白かったです。最後の失敗などは、もういわずもがなですよね。

『春夏秋冬こよみの献立』、たてつづけに営業ばなしでびっくりしました。今度は水じゃなくて珈琲豆のセールス。セールスマンが苦手というこよみ。ただでさえ人が苦手なこよみ、それがなおさらに苦手にする理由、それがびしびし前に押し出されてたの、面白かったですよ。秋津さん、珈琲メーカー営業。こよみのことが好きなんですな。で、チャラチャラ、へらへら。あー、好かれなさそう。っていうか、こよみが結構酷いんですね。見下した表情、って、本当に見下してるのかはわからないんですけど、って、ああ、本当に見下してるっぽい! あの、プッて笑ってるの、実にいい。けど、それが秋津さんにとっては快感なんだそうです。しかしこの喫茶店、店主が失礼なら店員も失礼で、あの花言葉で責めるところなど、実にナイスでした。そして最後の落ち、それはないですっていうの、やっぱり店長は最高です。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第7号(2013年7月号)

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