『まんがホーム』2013年6月号、一昨日の続きです。
企画エッセーは「母の日の思い出」。参加者は宮成樂、おーはしるい、あさのゆきこ、木村和昭、小石川ふにであります。宮成樂、妹さんがお母さんスキスキだっていう、あの話、面白かったですよ。保育園の帰り、お母さんにおみやげを探してから帰る。カエルやらトンボやら、いや、お母さんというのは大変なもんですなあ。おーはしるい、タワシのプレゼントは、微笑ましい思い出。お母さんも、まさかそういうのとは思ってらっしゃらなかったんでしょうね。普通の思い出よりも記憶に残る、そんなプレゼントのように思います。木村和昭のいう、久しぶりに母親に会うと小さくなったと思ってしまう。そうした時の移りゆくこと、切ない、そういうことを自身感じるようになってきたのですよ。ええ、母の日とか関係なく、毎日母のことを思う、それくらいでなければならないのかも。いや、小遣いくんねーかな、ってのもあれですけど、こうしたことを冗談で書けること、それがある意味母との関係を物語ってるようにも思えて、ちょっとよかったようにも思うのですね。母の日、その思い出を過去のものとせず、重ねていく、そうありたいものだ。そういう気持ちにさせられるエッセー企画でした。
『200年の夜と孤独 — おひとりさま吸血鬼』。月夜野しのぶ、200歳の吸血鬼。履歴書、本気で書くとなると、あんなに大変なことになるのか。名前だって何種類もある。ああ、そうだろうなあ、なるほどと思わされましたよ。さて、今回はレンタルビデオ店でアルバイト。夜のビデオ店となると、アダルトビデオを借りにきた男性が困る。って、そんなものなのか。とりあえず試用を申し出て、それでしっかり活躍してみせるんだからたいしたものです。なるほど、男性をその気にさせる、みたいなことも可能なのか。200年の知恵、すさまじきだな。勉強研究にも余念がない。有能な人であります。いや、人じゃないんだけどさ。その人に似た存在でありながら人ではないということ、それが少し語られて、このちょっと寂しげなのか、あるいは人恋しさとでもいうのか、そうした雰囲気が大変よかったです。
『半熟やおよろず』、いまだゲストなんだけど、この漫画、気にいってますよ。神様になるために日々勉学にはげんでいる。そんな見習いたちの物語。鳴がですね、出来がよろしくないんですが、頑張ってて、その頑張ってることみんなわかってるっていう、そういうところが面白い。今回は、神様の免許とか、そういう話。なるほど、試験で受かって免許をとるというやり方があれば、スカウトされることもあるのか。友達がそうやって前に進んじゃって、免許は後でいいって、なるほどそういうものなのか。さて、鳴ですよ。今回もいろいろ面倒見てくれる人がいて、やっぱり人好きのするタイプなのか、あるいは才能のある子なのか。行方不明の稲田姫、いや夫婦喧嘩して家出したのか。その彼女と出会って、コーチしてもらう。中つ国、地上に降りて、願い事してる子の願いを聞き届けるよう促されて、うまくいってなによりでした。この出会い、今後、生きてきたりするのかなあ。魅力的な人、いや神様なんですけど、櫛名田比売、いいキャラクターでした。
- 『まんがホーム』第27巻第6号(2013年6月号)
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