2013年5月14日火曜日

Slate Digital FG-X Virtual Mastering Processor

 昨日買ったといっていたiLok 2。使いたいソフトウェアがあったから買ったんだっていっていましたけど、それはなにかといいますとFG-X、マキシマイザといわれる類のソフトであります。マキシマイザというのは、音楽制作でマスタリングをする時、音圧をぐーっと持ち上げるためのエフェクタ。なにも考えないで作ると、音量がすごく小さい、市販のCDに比べるまでもなくがっかり、そうした感じのファイルができてしまうんですが、それをせめて市販のCDなみにしてくれる。いや、もちろんちゃんと作ったら、ばっちりちゃんとしたファイルができあがるんですが、いやはや、ノウハウや経験がないと難しい、というのはとりあえずFG-Xを使ってみた感想、素直なところであります。

音圧競争とか音圧戦争といわれるような状況が続いていた、なんていわれます。とにかく大きな音になるように、大きく聞こえるように、全体をぐしゃっと潰して、だーっと均して、音圧を最大に持っていく。そうすると聞き映えのする音楽になるんですが、反面、音量の幅、ダイナミクスが小さくなるとか、音がべたっと前に出てきてしまって広がりの感じられない音像になるとか、ヘッドホンで聞いてると耳がキーンと鳴るとか、いろいろいわれてたんですね。今はそういう状況から、ちょっと揺り戻してるというか、あんまり音圧ばかり追求する時代ではなくなってるみたい? です。多分。

音圧追求の時代は過ぎた、みたいなことをいっても、ある程度は音圧を確保できてないと、それはそれでよろしくない。大きすぎるのはよくない、けど小さすぎたらもっと駄目。ええ、自分はちょっとくらい小さくてもいいや、そう思っていたんですけど、実際に作ってみたら、考え方ががらりとかわった。いえね、やっぱり音圧は必要だぜー! ひゃっはー! って思ったとかじゃなくて、あんまりにも小さすぎるよこれは! だったんです。一応、『音を大きくする本』なんていう、身も蓋もないタイトルの本を買って、参考にしたりはしたんです。けど、やりすぎたらまずいよな、そう思いながらおそるおそるやったこともあるんでしょうなあ、全然大きくならなくて、うわー、さっぱりだー。いくらなんでも駄目だろう。そう思ったんです。

なので、マキシマイザを買うと決めた。で、選んだのがFG-X。最初は、WAVES L3-16 Multimaximizerというのがいいと聞いてたので、これにしようと思ってたんですが、L3-16だと音がバキバキになるよ。自然な音が欲しいならFG-Xだよ、そう教えてくれた人がありまして、そうかあ、すっかりL3-16を買うつもりでいたよ。それからFG-Xのこといろいろ調べてみて、なるほど評判がとてもいい。これにするかあ、と思ったのはずいぶん前、もう一年くらい前のことになるんじゃないのかな?

FG-X、使い方は簡単だっていいます。ただ奥が深い。そんなに多くないつまみだけど、その調整でいろいろ変わってくるよ、なんていわれて、いやあ難しいなあ、困ったなあ。そう思いながらも、とにかく使ってみないことにはわからないままです。ピークをつぶして、それからゲインを上げたらいいのかな? そう思って、前段のコンプレッサでちょっと強めにつぶして、それでゲインを上げていったら、なんかノイズが出る? まいったな。うまくないな。すごく困りながら、いろいろパラメータを動かしてみたところ、おや? コンプレッサはあまり効かせない方がいい感じ? 軽く、若干効かせる程度にとどめてやると、なんだかべったりして精彩を欠いて聞こえていたのが、ずいぶんましになった。ノイズも消えて、ほっとした。ええ、いろいろ試して、いろいろ工夫、トライ&エラーで学んでいくことが必要だと思いました。

というわけで、とりあえずできました。疲れました。

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