2013年3月19日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2013年5月号

『まんがタイムきららMAX』2013年5月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』、これは思い切った和のテイスト、巫女の装束身につけた綾とアリスであります。黒髪ですらっと背丈のある綾と、金髪でちんまりとしたアリスは対照的な魅力を持って、その表情もまた違った側面、彼女らの性格を表している。そうした雰囲気をたたえています。白衣の白に袴の緋色、その対照はむしろ抑えられて、落ち着いた調和を見せている。それは綾とアリス、ふたりにおいても同じであると思わせる、きれいなバランスの上に立っているふたりの穏かな安定。それが実に魅力的な表紙です。

今月のMAXはゲストが多め、ということで、まずはゲストをまとめて読んでみました。

『ディスコミュあっぱー↑』、この春から高校生になるふたりの女の子、メインの子、結樹は人とのコミュニケーションが苦手で、ぬいぐるみを手放せないっていうんですね。プレシオサウルス? いや、違うのか、ネッシーか。ネッシー君がいなくなるとまったくもって駄目駄目で、震えがとまらないレベル。そんな結樹が、脳筋気味な友人、水穂ちゃんに特訓させられるというんですが、そんな彼女が出会ったのは、最近公園に出没するという噂のヒバゴン。なるほど、UMAネタでいくのか。で、そのヒバゴンの中身、佐久川稜というお姉さん。ええと、先生なのかな? いや、学校の先輩か。気弱そうな結樹、この子の描かれ方、それが面白いと思ったのと、ネッシーやヒバゴン、そうしたネタのチョイスが面白い、そう感じました。

『夢見る羊とモンスターハウス』、こちらはモンスターネタで勝負ですね。中学生の女の子、白雲羊が可愛がってる隣家の猫。その猫を探して、友達凛と一緒に隣家に入り込むっていうんですが、いけない子たちだな! しかしそこで出会ったのが双頭の犬、ああ、ケルベロスか。そして隣家の住人? 空き巣呼ばわりですが、まあ、不法侵入やわなあ。この子の方が圧倒的に正しいですね。記憶を消すといわれたのですが、助けてくれたのが例の猫。人の姿に化けて、名前はケット。人に懐かないケットが懐いた羊が見込まれて、皆の世話をすることになるっていうんですね。猫の魔物、竜の魔物、いろいろあって、皆が人の姿をとっている。異種族のコミュニケーションって感じでありますね。

『うにうにうにうに』、なんか不思議な雰囲気といいましょうか、ほのぼのといえばほのぼの、ふわほわな感じの漫画でありますよ。主人公は男の子、いわな。最近晩ご飯を食べていると、おかずがなくなったりするっていうんですね。三人の姉の誰か? そう思っていたら、なんと、加えて知らない猫耳少女もおかずをとっていたっていうんですね。って、姉ちゃんも犯人か。しかし、これはなかなかに面白いですよ。姉、問題ありあり。雨に濡れていたこの子に雨宿りさせてあげた? と思いきやそうでなく、拉致かよ、拉致。猫耳少女もかえりたいと泣く始末。妖怪の類いだっていうんですけどね、環境破壊が進む地球から出ていこう、そう思っていた矢先にはぐれた。そこを姉ちゃんに拉致された。それでこの家に住むことになるのかな? しかし、ほんと、姉ちゃんが酷いやつで、猫耳少女うに、この子が家に留まるようにと、酷い策略巡らせる。あかんたれのうにと、酷い姉ちゃん。ええ、面白いですよ。

『うぉんとふれんど』、ヒロイン百合さん、って、ももりって読むのか、難しいな。彼女が席替えで近くの席になった子、久野由喜のエキセントリックさが見どころですね。いきなりの一発芸、子宮。いきなりのあだ名呼び、フォークをトライデント、スプーンをスプントーネなんて呼ぶ、えらいかわりものなんですが、友達を作ろうといろいろネタを考えてくるんだけど、披露したら皆ひいちゃって離れていくっていうんですね。クールな百合、エキセントリックな由喜、かみあわんようで、たまにかみあう? そんな関係。うまいこと友達になっていくのかな? そんな雰囲気です。

『モノ×モノコミュニケーション』、高校入学を機に寮にはいることになった茂野今日子。とにかく内気で、中学時分には友達を作ることができなかった。けれど変わりたい。そう思ってやってきた高校、ルームメイトとうまくやっていけるだろうか、不安を持って開いた扉、なんと上からタライが落ちてきて一瞬昏倒するっていうんですね。いや、過去のいきさつを走馬灯で見せられるとは予想外でした。やりますな。そして出会ったルームメイト。金髪の美少女。ただでさえ人が苦手なのに外国人!? 英語で挨拶試みるもまったく駄目。筆談にチャレンジしたら日本語で名前が返ってきた。千財百乃、それがこの子の名前。母がフィンランド人、百乃自身は生まれも育ちも日本。で、この子、今日子の考えていることがわかるみたい。今日子の人付き合いの苦手さ、それに共感するこの子もまた人付き合いが苦手で、あのタライは今日子にテレパシーを繋げるために必要だったっていうんですね。そんな百乃に心を読まれて、その人柄から好きといってもらえたことが嬉しかった今日子。なるほど、これはなかなかいけそうな雰囲気ですよ。

『初めての先生は魔法使い』、この人はなるほど園児が好きなのか。幼稚園ものであります。香川リカ、新任の先生なんだそうですが、リカ先生が面倒見ることになった園児たちは宇宙人だっていうんですね。さっそく、ふわふわ浮いてる女の子がやってきて、この子はルル。つかまえないと名前を教えない、そういうこの子を追い掛けてつかまえる手段、それが魔法だっていうんですね。リカは魔法使い。ほうき? 杖? で空を飛ぶ。ほかにワンダと名付けたエイリアンに乗ってきたヒナって子も加わって、癖のある園児と、やっぱり癖のある先生の交流ですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第10巻第5号(2013年5月号)

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