2013年3月7日木曜日

『まんがタイム』2013年4月号

『まんがタイム』2013年4月号、発売されました。表紙はイチゴがテーマですね。皆、イチゴを手にして、またイチゴイメージの服を着ている。メインが『おとぼけ課長』、目覚ましいピンクのジャケットを着て、満面の笑顔、イチゴ狩りですよね、イチゴを今にも食べようとしているところです。そして、イチゴ柄の着物を着て、大きなイチゴを抱いた『わそんぼん』牡丹、ピンクのロリ服イチゴを抱いた『ほめよめ』かのんさん、そしてピンクのパジャマ? 『ゆとりノベライズ』ゆとりは大きなイチゴを抱いて、さらに見事に食べてるところであります。

今号はゲストが4本ありまして、いや、どれもなかなかに面白くて、よかったですよ。かくして今日はゲストの感想であります。

『鉄仮面のイブキさん』、学園もので、ちょっと恋愛ものなのかな? 喜多くんの隣の席の伊吹さんは無表情。本人はそんなことないっていうんですけど、怒っても悲しんでても、さらにはスマイル100%でも、ちょっと違いがわからない。でもお茶目な人ですよね。ちょっと表情が硬い、それは本人も自覚していて、けど表情の違い、伊吹さんの友達にはわかるみたいなんですね。無表情な伊吹さん、なにがいいって、可愛いんですね。無表情、けど素直なたちで、感情が表情に出ないならからだ全部で表現したらいい、そのアドバイスを受けてスキップする、下手な地団駄も踏む。言動に可愛さ、よさがにじむんですね。読者からしたら彼女の表情はわからない。けれど言動から、また友達の言葉から、彼女の感じていることはわかるようになっている。その秘められた感情の豊かさに、なにか微笑ましさを感じるのです。

『宮路さんち備忘録』。これ、面白い。父ひとり、母ひとり、そして娘ひとり。みんな、可愛いのよ。お母さん、いいよね。寝坊しちゃった! それでお弁当簡単でいい? っていうんですが、乾パンとカニ缶! いいよ、面白いよ。エコバッグもいい。お母さんが可愛いだけじゃなく、お父さんも可愛いなあ。可愛いのに弱いんか。お母さんが裁縫好きなら、父は料理が趣味。あの鎮まらない右手、驚くお母さんに、ニッコニッコしながら食べてる娘ちゃん、ネオン、素晴しいよ、なにこのほのぼの。仲のいい家族。明るくて、ほがらかで、のびのび生き生きしていて、まったく困った子猫ちゃんだ! いや、もう、これいいな。もう大好きです。あの同級生の男の子ふたりも、なんかよかったなあ。いや、もう、これ、いいですよ。

『つくしんぼ』、城戸みつる2本立ての1本目。ちはるとつくし、初々しいカップル、っていうんですが、いかすな、つくしがちはるに尽くすってんですが、それがやたら仰々しい。エキセントリックな彼女ってやつなんですが、コーヒーをキープ、強制的にタオル、やることがぶっとんでる。この作者らしい、そんな印象ですが、2本立のもうひとつ『まだまだ浅野さん』とはちょっとテイスト違えてきて、つくしのちょっとしたわがままとかもね、なんだか可愛いな、そう思ったりするわけです。『浅野さん』のことを思えば、きっとこれは安定して面白く読めるものになるんだろう、そんな予感もするものだから、連載になるのだとしたら楽しそう。そう思います。

『通りぬけできます。』、4コマまんが大賞の努力賞だっていうんですが、なかなかに面白かったですよ。主人公、おっさんですが、一人暮らしのアパートに帰ってきたら、なんとおかえりなさいの声。自室と隣室を区切る壁にですね、でっかく大穴あいて、女の子が覗いているっていうんですね。主人公、木造。隣人は安宅スミカ。もしかしてヤンデレってやつ? ストーカーぎりぎりの押し掛け女房ってやつ? そう思ったら全然違って、壁にとまった蚊をばんと叩いたら壁が抜けたのか。木造の台詞、大丈夫かこの建物、なかなかによかった。壁に穴あいちゃってるから、スミカは木造のもうひとつの隣り、友達の部屋に泊まるというんですが、そうした展開のナンセンス、翌朝の目覚まし、ちょっと意識する木造、スミカもか、なかなか面白いコメディになってて、で、最後ですよ。もう一方のお隣さん、スミカの友達ですね、そっちとも繋がってるっていうの、いかすわ。ほんで、友達の言い分、わかるわ。いやー、はは、カンベンしてほしっスよねー!! 面白いですよ。性格正反対なお隣さんってのもまたいいですね。全体を通したテンポもいいし、掛け合いやりとりというか、シチュエーション? 結構面白かったし、こりゃ悪くないなって思いましたよ。

  • 『まんがタイム』第33巻第4号(2013年4月号)

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