『まんがタイムきららミラク』2013年2月号、発売されました。表紙は『夜森の国のソラニ』ですね。和服のソラニ、ちょっと昔風の着物、柄がパッチワーク風? けど、それがすごくかわいくて、柄もいろいろなのにしっくりとまとまってる、そんな感じが大変にいいです。左手に箸、つかんでるのは蛇のぬいぐるみ? ああ、なるほど、来年の干支は巳なんですね。帯には鶴、いやあひる? 帯留めは黒うさぎ。これもまた可愛い。ちょっと和風で、レトロでモダン、いいイラストでありますよ。
『幸腹グラフィティ』は大晦日ですよ。きりんがリョウのうちにやってくる。それで大掃除して、家はぴかぴか、リョウはボロボロ。でも、ボロくなっちゃったリョウ、可愛いですよね。扉は大晦日らしく蕎麦ですよ。ああ、これはたまらん、めちゃくちゃおいしそうです。で、大晦日といえば蕎麦だから、けどきりんのことだから蕎麦だけじゃ足りないだろう。椎名のすすめでおでんを作ることになって、このつまみ食い、いや味見か、これがもうたまらん。ちょうどこれ読んでたのが夕食の前だったので、よけいに強烈で、これ、空腹の時に読んだらあかん類の漫画だーっ! いや、ほんと、以前のうどんとおいなりさんでしたっけの時も散々やられたもんですが、ほんと、強烈、すごい威力ですよ。そしてリョウときりん、出会って、食べて、語りあって、そうかあもう一年がたつんですね。誰かと食べるのは、ひとりで食べるのとは全然違うんだ。その実感、そしてあけましておめでとうございます、ふたりのともに過ごして、これからもともにあるだろう時間が感じられて、とてもいい余韻がありました。
『城下町のダンデライオン』、長女の葵の話でありますよ。クリスマスイブは葵の誕生日でもあります。というわけで、妹弟たちがクリスマスパーティの準備をしながら、こっそり葵の誕生祝いもしようとしている。まあ、葵にはばれてるんですけどね。で、葵のプレゼントを用意しないといけない、というので岬と一緒に外出。そこで出会った強盗に葵の能力が発揮されるというんですね。おお、凶悪。人に命令を強制的にきかせる、そんな能力なのか。ある意味、最強じゃないか。大事を大事にせず、家族とともに過ごすなんでもない暮らしを大切にしたい。そんな葵の人柄のよくあらわれていたエピソードだったと思います。
『飛ぶことを許された迷路』、ちょっとずつこの世界のことが語られていきますね。シロとアイの両親、数年前から旅行にいっている。こうした人たちは割といるようで、30年ほど前に世界中を旅してまわった一家が、あちこちで人に会って人口を数えていったところ64人だったと、そういうことみたいですね。出会ってない人もいるかも知れない。けど、わりと妥当な数、それが64人。ただ、当時よりも多くなってるかも知れないし、あるいは減ってるかも知れない? なんていう話です。シロとアイ、リースの3人、サラのうちに向かいます。シロとアイは原付で、リースはイーヴに乗って。あれ、乗り物にもなるんですね。かつてのインフラ、新国道や、また途中寄った公園。今、私たちが暮らしてる時代にあるもの、またそれより発展しているもの、いろいろあるのがわかりますね。皆で公園で遊んで、ここで野宿。ブランコをテントにして、夜を明かす。のんびり、気ままな小旅行。そうした雰囲気、楽しそうでよいですよ。そういや、ご飯は?
『桜Trick』、前回の結婚式の誤解、そして誓い。それから意識しすぎてしまって、以前のように話したりできなくなってしまった春香と優。光のアート展に誘う電話も、優にではなく姉の美月にかかってきたりするくらいなんですね。その電話を受けて舞い上がってしまった美月。ああ、なんて可愛い人だろう。落ち着いて考えてみれば、なぜ自分に電話? もしかして喧嘩? ふたりを仲直りさせないと! いろいろ気を配って、画策して、いいお姉ちゃんじゃないですか。まあ、気を抜くと愛する春香さんと一緒、うきうきしちゃう美月さんなんですけどね。けど、美月のおかげで、それから楓の言葉もあるかな? 意識しあってたふたり、ちゃんと関係回復させて、以前よりも気持ち深めるんですね。今回は、もしかしたらはじめてかも知れない、キスが描かれたのが回想だけにとどまり、では今の彼女らは? というと、まさにこれからというところで描写が終わってる、そんな回でもありました。その描かれ方の違いに、彼女らのキスの意味の変化、それが見てとれたような思いがします。
- 『まんがタイムきららミラク』第2巻第2号(2013年2月号)
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