『まんがタイムきららフォワード』2012年12月号、一昨日の続きです。
『せなかぐらし』は、あのこっぱずかしい告白を経て、ああ、見事に帰還でありますね。もともとは夏休みのあいだだけと限定されていたひとり暮らし。けれどそれを継続、親を説得し、準備を整えて、4ヶ月ぶりにあの部屋に戻ってきたっていうんですね。って、よくあの父親が許したな、って、毎日悪口メールが届くのか。まあ、悪くない関係じゃん、そんな風に思ったですよ。しかし、菓奈、家賃、自分でなんとかするんだ。すごいな。会わずに過ごした4ヶ月の時間、その間に生じた不安、些細なことに気持ちの変化があったのではと思ってしまう巡、けれど菓奈も同じだったというのですね。そうした気持ちの通じた瞬間、そして踏み込む巡。よいですね、気持ちが動いて前へ進めとばかり背を押す、そうした感覚に溢れて見事でした。また菓奈の泣き顔、こうしてふたり、しっかりふたりで前進したのだなあ。これまでの紆余曲折、それがすべてはじまりの地点に戻って、しかしもとのとおりではない。よいラストでした。
『据次タカシの憂鬱』は、タカシ、お客さんからメールアドレスを貰ってしまうっていうんですね。わかなといくみに続いて、恋愛イベント発生? って、千鶴さん、酷いな。でもって、タカシ、あんたの想像も酷いな、って、いや、うん、もし自分が同じ状況なら、やっぱりそう思うと思う。しかし、メールアドレスひとつで、あそこまでいろいろ思ってしまうタカシ。よほどの不信があるのか、そう思う反面、相手の気持ちをおもんぱかって、どう返事を出せばいいか一晩中悩む。いや、いい男ではありませんか。こいつ、なんだかんだいって誠実で、いつも酷い目、大変な目にあってしまうわけだけれど、それでも相手の気持ちに応えようとする。というわけで、今回は冗談抜きで酷い目にあったわけですが、ここまで問答無用で酷いというのも久しぶり、のように思いますよ。そうかあ、あの店を出たら、こういう対応されるのは変わらんのですね。
『少女素数』、田中博、ああ、ぱっクンか。通知表、ということはいよいよ冬休みですね。先日の海での出来事、それ以来、ぱっクンと有美ちゃんの関係が思わしくない。うん、ぱっクンが戸惑う気持ちはよくわかる。ぱっクンの態度への抗議、いつになくきつい言葉。このギクシャクは、有美だけに留まらず、すみれとの間にも生じるのかな? あんずに頼まれて、あんずの写真を撮ることになった。アイドルのオーディションに使うっていうんですね。って、水着! 思いっ切り意識するぱっクンに対し、頓着しないあんず、この関係は実にらしい。で、この現場を、おそらくはもっともまずいかたちで、すみれに見られてしまうんですね。よりによって、そうなるの!? ふたりシーツの下、まったくの不可抗力、まったくの誤解であるであるわけですが、はたしてこの誤解はとけるのか? とけず、ふたり女子の間、ギクシャクする関係に戸惑い悩まされる、そんなぱっクンの姿が来月にはあったりするでは? なんて思ってしまうんですよ。
- 『まんがタイムきららフォワード』第6巻第12号(2012年12月号)
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