『まんがタイムファミリー』2012年12月号、昨日の続きです。
『教卓のポラリス』、ゲストです。東京から北海道に赴任してきた新人教師、天川先生が主人公? 数学の先生ですね。天文台のある町。天文同好会の顧問をやって欲しいと頼まれて、けれど先生、天文になにか苦い思い出でもあるのかな? 天文同好会はどうも変わりものが集まってるようで、惑星から準惑星になった冥王星の悲しみについて考えたり、実に謎。しかし天文についてはきっちり取り組みそうで、これ、どうなるのだろう、ちょっと期待したくなりますね。
『鬼さんこちら!』もゲストです。見た目が怖いといわれてきた少年、鬼ヶ島燥太が、学園の高嶺の花、桃城とおるさんとお近付きになった、っていうんですね。皆から怖がられて、友達も作れなかった。そんな彼に親身になってくれるだけでなく、むしろ可哀想な目にあう鬼に共感していた、ゆえに鬼ヶ島にも親身に接してくれるというんですね。この自身、皆から距離を置かれてしまっているがゆえに、鬼の境遇に他人事でないなにかを感じているっていう、それで互いにはじめての友達になって、というのがいい感じ。立ち位置はまったく違うのだけれど、思ってきたことは似ていたふたり。あの、最後の強烈な退場風景にはたまげました。うまいことひろがっていって欲しいです。
『祟られた小野くんが先祖の小町ちゃんと』、これはなるほど、先祖の逆をやるっていう話であったのかあ。百夜通いの伝説ですね。小町に惚れて百夜通った最後の夜に死んだ深草少将。小野家にかかわると深草の家に災いがあるからと、深草さんに小野君が近付かないように画策する化け狐葛葉。なるほど、前提がよくわかりました。けれど、深草さんには小町が見える。それで少しお近付きになって、というんですね。これ、叶わぬ先祖の恋を今生で、という風になるのでしょうか。ただそれだけではすまないような予感がしますよ。
『地味なコ、派手なコ』、これはたまらんな。西條サン、雨に降られて、それで千草の家に寄るっていうんですけど、その道すがら、なんの気なしに聞いた千草の母親のこと、それがほんと、たまらんかったですね。千草に聞かされるまでもなく察して、千草の母親に、明るく千草とのことを報告する西條サンの、あれは優しさだろうなあ。哀れんだり可哀そうと思ったりもしない、こんなにも自然に、あたかも目前にお母さんがいるように話すその姿、その気持ちを受けた千草の様子も、もうたまらない。西條サンが千草のことを優しいという、きっとお母さんが優しい人だったからという、けど西條サンだってそれはそれは優しい。このふたりの気持ちの通じあっている様、互いを思いあっている様、慈しみ、素晴しいものがありました。もう、たまりません。
- 『まんがタイムファミリー』第30巻第12号(2012年12月号)
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