2011年8月3日水曜日

『まんがホーム』2011年9月号

『まんがホーム』2011年9月号、昨日の続きです。

『南の島のサツキ』、分茶の新作ゲストです。ということは、『ももかアンコール♪』は終了ってことなのかな。それは残念。まったくアナウンスもなしに終わったって、それもまた切ないなあ。『南の島のサツキ』は、南の島、沖ヶ島に住んでる女の子の漫画、ヒロイン高良サツキは見た目大人しそうな女の子なんだけど、結構ワイルド。森の中、近道を作ってみたり、ロープで樹上を移動したり、そんなアクティブな子みたいですね。そんな女の子の島での日常。みんな知り合い、留守でも家に鍵をかける人なんていない。そんな島。そこで、素朴に素直に育っているサツキと、東京からきた男の子が出会う、って、男の子は最後にちょこっと出ただけなんですけど、つまり出会いは次回ですね。どんな話になるんだろう。楽しみに待ちたく思います。

つくしまっすぐライフ!』は、おっと、なんだかめずらしい。隣山のお嬢様、麗羅ですよ。クマに入ってやってきた。ダイエットって本当か? いや、嘘か。しかし、こんなに弱ってるお嬢様もめずらしいと思います。そしてコンビニデビュー。めちゃくちゃ可愛いな。いろいろ問題あるけど、なんだかんだいいながら楽しそうにしてる。気位高くて、けどちょっと寂しがりや。いいお嬢さんだと思いますよ。すごく面白かった。バレバレなのもいい感じ。店長、懐広くて、いい人ね。

『お嫁さん欲しい』、面白いなあ。仙石寛子の読み切りもの。仕事が忙しくて家事ができない。嫁が欲しいという女性。よくあるネタであるのですが、その先に考えを進めてみましたといったところ。結婚についての話や、家庭に入るという話。それらがシリアスめに語られて、あの、男に仕事を押し付けて自分は家にいるというのが後ろめたい、みたいな話。これはわかるわ。以前、主夫だとかいうけど、なんか仕事せずに妻の稼いだ金で自分のもの買ったりするのは、なんか違う気がする。たとえ家事をしてるとしてもさ。みたいなこと思ったことはあって、だけど家事労働の価値を認めないのも違う、もし妻となる人がこうしたことを気に病んでたりしたら、それはそれで嫌だなみたいのも思ったっけ。などなど、なるほどと思う異なる考え、共感できる似た考えなど出てきた先に、あの引っくり返し。あれは笑った。ああ、そうかも知れん。これ、いわゆる若妻というのに幻想がないとあかんかも知れませんね。でも、これって逆にいうと、朝から晩までろくに睡眠も取らず働き詰めが常態になっている社会、ここまで人から余裕を奪ってしまう、そんな労働観が当たり前になってる社会、そいつが悪いなあ、なんて思っちまったりもするんですね。いや、これは漫画の感想とは関係ない話。けどほんと、いろいろ思わせてくれる、そんな漫画でありました。

天子様が来る!』、相変わらず面白いなあ。冒頭の「いいウソだわ…」なんて、ぐっとくる。いや、ぐっとくるっていのが正しい感想なんかはわからんのだけど、けど、なんかしみじみときました。さて、今回一番気にいったのは「采配」ですよ。なるほど、これはわかる。ドラマでもアニメでも、コアになるほど、役者とか声優とか、表に出て目立つ部分だけでなく、もっと目立たない、けど重要なものを気にするようになる。ええ、脚本とか監督の個性、そうしたものについて語り出したら、その人はマニアないしオタクといってもいいのかも知れませんね。しかし、天子様、すげえの一言。この人(人じゃないけど)がこんな風に驚いてるとか、めずらしいコマであろうと思います。

  • 『まんがホーム』第25巻第9号(2011年9月号)

引用

  • 仙石寛子「お嫁さん欲しい」,『まんがホーム』第25巻第9号(2011年9月号),152頁。

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