2011年8月17日水曜日

『まんがタイムファミリー』2011年10月号

『まんがタイムファミリー』2011年10月号、発売です。10月号! というのも驚きですが、通巻333号なんですね。というわけで、表紙はそのお祝いの色を強くして、『ぽちゃぽちゃ水泳部』ヒロインふたりは、手品師スタイルでお祝い。『椿さん』はなにやら派手な裃姿で、両手に333と書かれた扇子を持っています。他にはトランプを手にする『らいか・デイズ』らいかと、最終回『小悪魔さん』のカットもございます。

教師諸君!!』、扉にSMOKE FREE。これ禁煙って、絵で描かれてるからわかるけど、文字だけで見るとその意味するところがわかりにくい、そんな言葉の代表格だと思います。さて本編は文化祭を前にして盗難。美術部の石膏像がなくなったっていうんですが、疑われるのが西名先生、いや、疑われてるわけではないのかな? そして探偵ごっこにはいるのですが、おお、ホームズ。来週でしたか、NHK BSで現代版ホームズやるそうで、楽しみにしています。というのはいいとして、この西名版ホームズはあんまり有能な感じしないな。しかし、以前から作物泥棒してた美術の先生ですが、この人、ほんとに悪辣じゃないか。石膏像を漬物石に、文化祭で売る漬物を作ってた。でも、けんかしながらも、それなりにコミュニケーション成立させている、これは一種の演劇的イベントなんでしょうね。互いに悪役を演じあっている。きっと、それが楽しいのです。ところで被服部、あの追い込まれ具合、余裕をなくして鬼気せまる、その雰囲気。実に好みでありました。

『博士の白衣女子攻略論』、面白いです。回を重ねるごとに面白い。あの劣化試験っていうの、実験対象に紫外線あびせて、それで生じた変化の度合いを何倍かのスケールに引き伸ばすんでしたっけ。単純に何倍ってやるんじゃなくて、対数がどうたらいうんでしたっけ、みたいな話は別に本編に関係ありませんでした。あの赤星さんの心配、あれ、あとでドーンと出るダメージも心配なんでしょうけど、むしろ目に与えるダメージの方が心配、みたいに思って、まあこの感想も本編に関係ありません。しかし、試験室は常温常圧を保つ理由、その説明の図解、丁寧ですごくいい。そして白衣の実際も。白ズボンでがっかりっていうんですが、タイトなミニも魅力ですけど、白ズボン、素敵だと思うですよ。そして薬品の危険。やばいよ! すごくやばいよ! って、怖ろしいなあ。しかし、この漫画は白衣のお姉さんふたり、赤星さんに須藤さん、きっぱりしっかり凛々しくさっぱりあっさりちょっと冷たく、本当に素敵だと思います。あ、扉ももちろん素敵でした。

『ひよっこシスターの安息』は、暑い季節の過ごし方、ですね。節電の夏、でありますが、シスターたち見てると今年が特別なんじゃなく、毎年がこうみたいに感じられて不思議です。見るからに夏向きじゃない修道衣。改良の考案のといっていますが、ここはこう、空調服みたいに背にファンをつけるのがよいと思う。そして暑そうなのは日本の僧侶も一緒で、あれきっと紗の衣なんでしょうけど、袖に竹を編んだかごみたいのいれたりもしてますよね。とまあ、これはどうでもいい話。しかし、あのラーメン屋。電気屋はじめ、客に似て客でない、そんな人でごったがえしている。町内のコミュニケーションの拠点になってるんだなあ。だからこそか、聖と俗が出会って、そしてその和気あいあいが楽しい。いい雰囲気です。

『あとは若いふたりに』、いい感じに展開してますね。若菜にライバルができて、けど実態は彼女のいうようなものではなかった。メールアドレスをゲットする、それだけのことなんですけどね、ライバル的にはアドバンテージになって、若菜としてはその一歩がなかなか踏み出せない。素直に教えてっていったらそれでよかったのに、という話。実際マキさんは若菜に気があるっぽいんだから、けどそのアドバンテージをアドバンテージとして利用できないところに若菜のよさはあるんだよな。まだまだやきもきさせられそうに思うわけです。で、今回最高の台詞、メールマガジンじゃないんですよ!? 若菜、心の叫び。これ、本当に素晴しかった。そして、ちょっと反省しました。ええ、心から反省したのであります。

  • 『まんがタイムファミリー』第29巻第10号(2011年10月号)

引用

  • 光晴ねね「あとは若いふたりに」,『まんがタイムファミリー』第29巻第10号(2011年10月号),92頁。

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