2011年4月6日水曜日

『まんがタイムジャンボ』2011年5月号

『まんがタイムジャンボ』2011年5月号、一昨日の続きです。

ボクの社長サマ』、情報漏洩を扱って、なるほど、昨今なかなかシビアな問題であります。けれど、漏洩させないための対策、いろいろ見せてみて、それを軽く乗り越えてみせている藍按常務、この人いったい何者なんだ!? 某国なんたらってのも、ただ迷い込んだだけ? それともなんかの特命で!? 謎の男であります。そして特別編。驚きました。こういうちょっとハード目の描写、以前に描かれてた漫画を思い出させますね。上昇志向がやたら強くて、社長を追い落とそうとしている音長専務。彼の情に厚いところが描かれて、いや、よかった。そしてなるほどあの彼が、なぜあれほどに専務に忠実に付き従っているか、その理由がわかりました。なんだか本編からは伺えないような話。ちょっと異色で面白かったです。

『輝け星の川高校自由形』、菊池乙女が素晴しい。妙にアンニュイ、どうしたのかなと思わせて、なんだその理由。その理由が明かされるまでのひっぱり、やたら単純でやたらストレートな中島との対比もあって、すごく魅力的と感じていたものだから、いや、ほんと、いつもの乙女であったのかと一気に気持ちがゆるんで、その落差がよかった。しかし翼にもっと恋しちゃうっていうの、いやほんと、そういや最初はこんなところからスタートしたんでしたっけね。

『天文むすめ』は天文まんがというよりも、オカルト含む、そういった方向に舵をとっていますね。でも、そういうのも好みですよ。部として活動できるよう、いろいろ策を講じるレティちゃん。それで星占いっていうんだけど、どう見ても違う。すごくうさんくさくって、というか、今の若い人、火星は喜びのうちに統治されるの元ネタとか知らんのじゃないか? いや、しかし懐かしい。もう十年以上も前だもんなあ。そして、澄礎二の母。この人もいかします。レティに戻れば、アカシックレコード監理局、あのグルグル目が素晴しい。でもね、最後に普通の推理なんじゃないかって思わせる、そんなところ描いて、こういう、丸っ切りオカルト設定でもいいのに、そうじゃないかも知れないって風に感じさせる、その塩梅がよかったなって思ったんですね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第17巻第5号(2011年5月号)

引用

  • 高内優向「天文むすめ」,『まんがタイムジャンボ』第17巻第5号(2011年5月号),147頁。

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