2008年12月11日木曜日

百合星人ナオコサン

  昨日は待ちに待った『百合星人ナオコサン』第2巻の発売日。ですが、発売当日の入手はかなわず、一日遅れでの購入と相成りました。しかし、『ナオコサン』、これは素晴しいですね。なにが素晴しいといっても、アヤコサン、ああ、この人は、百合星人であるナオコサンをライバル視しているヤオイ星人なんですが、ホンモノだぞー がおーって、どんだけ可愛いんだこの人。しかも魅力はこれだけにとどまらない。あちらこちらでアルバイト。自宅においては、よれよれTシャツにはんてん姿でBL原稿に向っているというのですから、なんという理想的なお姉さんでしょう。眼鏡、長髪、長身、スレンダー。お出かけ時にはエレガントなお召し物も艶やかに。けれど普段人に見せている強気な素振りとはうらはらに、人恋しさに寂しさ覚えることもある — 、そんなところも可憐で素敵、本当に素晴しいお姉さんであると思います。

といった風に、アヤコサン大好きな私ですが、主役はといえばやっぱりナオコサンです。百合星からやってきた、地球の百合化をもくろむ宇宙人であるはずなのですが、しかしその目的がはたされる日はくるのか、ひたすらに疑問です。だってこの人、百合だなんていうわりには、圧倒的にようじょ優位の言動が目立ちます。一説には、子供相手に百合の浸透を図っているのだから、これでいいのだそうですが、いや、しかし、本当かなあ。そんな疑問も湧いてくるのですね。

『ナオコサン』は、1巻が出てからもう二年がたっているのですね。正直、あっという間の二年でした。久しぶりに触れる『ナオコサン』は思った以上にまっとうなストーリーを描いていて、ちょっと驚くくらい。毎回の短いエピソードに、主にナオコサンが持ち込むナンセンスな表現がこれでもかと詰め込まれる、そんな感触さえあるというのに、緩やかに話は繋がり進んでいく。その印象は不思議の一言です。おかしみ以外になにも残さない、そんなふりをしていますが、実際には叙情的で、センチメンタルな気質もある漫画。時に少しメランコリック、けれど感情に強くは訴えない。静かに跡を残して消える、そんな色合いが独特で素敵だなと、そう思う私はすっかりkashmirの世界観に取り込まれているのかも知れません。

さて、遥かなる叙情が心の奥に埋ずもれた遠い日の思い出を刺戟する本編から離れまして、2巻初回限定版に付いてきたおまけ、YURICLOCK、じゃないや、LOLICLOCKについて少々。

これ、いわゆるデスクトップアクセサリであるのですが、なんと嬉しいことに、Macintoshでも動作するのですよ。なので、早速実行してみたのですが、時計として常用するのはちと厳しい、そんなアプリケーションでありました。というのもですね、バレーボールの得点を表示する幕がありますが、ああいうの使ってプロ幼女が時間を案内してくれる。三人いる幼女のうち、一人が表示幕をめくる係で、もう一人は木琴で時報を叩く係で、そして残る一人はステージ中央で踊っている。このナンセンス。ちょっとすごい。これは家族には見せられない。のはいいとしても、木琴の音が結構大きくて、だから日常使いにはしにくいのですね。もちろんミュートもできるのですが、音を消したら面白くないでしょう。極力、音は出す方向で頑張りたい。となると、やっぱり常用はしにくいというような結論になってしまうんですね。

しかし、この木琴の音がいいんですよ。あんないい音する木琴、ひとつ欲しいな。そう思うくらいいい音。そして、青い名札の娘さん。ちょっと気に入りました。

  • kashmir『百合星人ナオコサン』第1巻 (電撃コミックス) 東京:メディアワークス,2007年。
  • kashmir『百合星人ナオコサン』第1巻 (電撃コミックス) 東京:メディアワークス,初回限定版,2006年。
  • kashmir『百合星人ナオコサン』第2巻 (電撃コミックス) 東京:アスキー・メディアワークス,初回限定版,2008年。
  • 以下続刊

引用

  • kashmir『百合星人ナオコサン』第2巻 (東京:アスキー・メディアワークス,初回限定版,2008年),12頁。

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