2007年9月19日水曜日

東方三侠 ワンダー・ガールズ

 先週、漫画雑誌のアンケート書きながら『情熱大陸・ライブ』を見ていたら、このあと引き続き映画をやりますとのこと。アンケートはもう書き終えたのでどうしようかなと思ったんですが、まあつまんなかったら途中で寝ればいいやと思い、オフタイマーをかけて見るだけ見てみることにしました。それが『東方三侠 ワンダー・ガールズ』。ミシェル・ヨー、マギー・チャン、アニタ・ムイの三大美女が大競演。ワイヤーワークでアクションもばりばりにこなしますという、実に香港映画らしい香港映画でした。ただ、最近の映像美云々を謳うものと比べると見劣りするのは確かだから、ちょっと懐かしさ漂う特撮アジア映画が好きだとか、とにかくけれん味あふれる香港映画が好きだとか、そういう人にこそおすすめの映画だと思います。

よくいえばダイナミック、悪くいえば荒っぽい映画でした。登場人物、主要な人だけあげてみると、ワンダーウーマンとして悪を退治するトントン、ハンターという異名を持つ賞金稼ぎチャット、そして犯罪の影に暗躍するサン。次々と赤ん坊が誘拐されるという怪事件を追うトントン、そしてチャットの前にサンの影が。しかしトントンとサンの間には秘められた過去があった!

というのがだいたいのあらすじ。もちろん赤ん坊誘拐事件の影には陰謀があり、そして組織の手先として犯罪をおこなわねばならないサンにも、悲しいドラマがあるのですよ。ベタといえばベタかも知れないし、そのベタをうまく見せられているかというと、ちょっと怪しいところもあるんですが、なにしろ基本はワイヤーワークびしばしのカンフーアクション映画ですから、見せ場はいうまでもなくそちら。けれどドラマ部分も忘れないでねというようなバランスであると思います。

ところで、この映画見ててどうしたものかと首ひねったのは、チャットですよ。彼女は賞金稼ぎだから、正義のために事件を追ってるわけじゃないんです。金になればいい。そのためには、結構あこぎな手も使いましてね、そしてそれが事態を悪化させるというのはどうしたものかなと、正直言うと苦笑気分。基本的にはトラブルメーカーの役割で、彼女の奔放な役柄があるおかげで、アクションの見せ場も増えてという、そういう狂言回しとしてのポジションは理解しますけど、死ななくていい人が死んだりしているように見えたのは、ちょっとなあ。昨今のぬるい筋書きに慣れすぎて、人が無駄に死んだりするの受け付けなくなったかなあ。ともあれ、チャット、君、それ、あかんやろとつっこみ入れたのは一度や二度ではありませんでした。

この映画で気に入ったのは、実は音楽で、特にテーマ曲。あんまりおしゃれとか洗練とかそんな感じではないけれど、泥臭い中に魅力があふれるというか、わりとよかったですよ。それと、各キャラクターにテーマが設定されていて、ワンダーウーマンが活躍するときの音楽も好き。えっと、これテーマ曲だっけ? 覚えてない。ただ、チャットのテーマがロンドン橋落ちたというのはどうかなって思いました。覚えやすくてよかったですけどね。

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